お葬式に参加して
2006年 04月 21日
私の住む農山村でも、今のお葬式は専門の業者に全てを依頼して行いますからずいぶん様変わりしてきました。我が家では30年ほど前に祖父母がなくなり、村の皆さんの協力で葬式を行った記憶があります。亡くなるとまず、大工や紙細工の職人が集まって棺や葬式道具の準備を始め、当日は午前中に村中の人達が墓地の準備と農作業の手伝い。そして午後の葬儀と野辺送り。もちろん土葬です。料理も手作りで、村にはそうした際の料理人と呼ばれるリーダーもおりました。
それでも親戚や兄弟も多くいるうちは、みんなで協力し合って日々の生活の営みを次の時代に引き継いできていますが、これからはどうでしょう。独身も多ければ子供も少ない時代です。生涯を終えた時、そばにいてくれる人がいないと想像すると寂しくなってしまいます。平凡でも、家族があり、地域や周囲とのコミュニケーションがあり、いろいろな人たちとつながっていることが重要だと思いました。
長寿社会の一方で少子化が進み、都市と地方の格差が拡大して過疎と過密が同時進行。地方の時代とか分権社会といわれても、現実は裏腹になっています。秋田県に住んでいるからこそ、利便性や効率性だけでは計れない「豊かさ」「ぬくもり」をもっともっとアッピールしていきたいと思ったお葬式でした。
# by shouichiro_sato | 2006-04-21 14:53 | 家族・仲間 | Comments(0)