人気ブログランキング |

カテゴリ:社会・話題( 715 )

 

まだまだ拡がるの?

 福島、和歌山、そして今度は宮崎県。知事や県幹部職員の逮捕にまで発展した「官製談合事件」は益々拡大しています。中でも和歌山県知事の木村容疑者は「改革派知事」として取り組んだ入札制度を自画自賛していたそうですから、ビックリしてしまいます。さらに今日は、埼玉県での電子入札でも談合があったとして、建設会社社長が逮捕されました。インターネットを使い業者同士の接触をなくしたシステムでも県側から情報を入手していたようで、これも談合防止の決め手にはならなかった模様です。

 年々公共工事が減っていく中で、激しい受注競争を展開する業者と選挙の関係など背景はいろいろでしょうが、地方のトップのこうした犯罪が繰り返されることによって、「地方分権」や「地方の時代」に水を差されてしまうことが懸念されます。小泉前政権時代の「三位一体改革」でも、結局は国の財政悪化を地方に転嫁し、地方交付税を減らす一方で税源移譲は不十分。さらには道州制の導入などという「地方潰し」の議論が台頭している時に、「地方の主張」をする代表者がこれでは県政に対する信頼も失墜し、県民もあきれてしまうことでしょう。

 やはり大切なのは「モラル」。京都大学法学部卒業、自治省(現・総務省)のエリート官僚で、和歌山県総務部長や大阪府副知事を経験し、平成12年9月に全国最年少で知事に当選した人でも、県庁の秘書課に数百万円の裏資金を保管させ、知事公舎には高級腕時計が20数個もあったとか。口ではいくら「やましいことはない」「県民のために働く」と言っても、いつの間にか県民の暮らしから心が離れ、権力の座を守ることに必死だったのでしょう。

 平成5年、大手ゼネコンの捜索から始まった「ゼネコン汚職」では、当時の茨城、宮城の知事や仙台市長が逮捕されるなど、全国に拡がりました。今回も三重県の建設業者の脱税問題が福島に飛び火し、汚職の範囲も手口も巧妙です。談合を取り仕切っていた業界の元幹部も逮捕されていますから、まだまだ拡がるのでしょうか?。

by shouichiro_sato | 2006-11-17 18:14 | 社会・話題 | Comments(0)  

初雪の便りがありました

 秋田市で16日午前3時過ぎ、平年より4日、昨年より1日遅く初雪が観測されたと伝わってきました。いよいよ季節は晩秋から冬へ移っていきます。

 特に、今年の秋田市や県央地域は正月過ぎの記録的な大雪で、バスやJRの交通機関が一時は全面ストップするなど、市民生活に大きな影響が出ましたから、今度は「備えも万全」の態勢で初雪を迎えたことでしょう。15日には秋田市に「道路除排雪対策本部」も設置され、過去の教訓を活かそうと関係者が集って神事を行ったようですから、期待しましょう。

 それにしても、雪との戦いは雪国に住んでいる人でなければ理解できない事なのでしょうか。例えば自治体が行っている除排雪の経費。同じ予算で物をつくれば形が残りますが、春になれば消えてしまうのが雪。それでも除排雪への備えを整えて、十分なサービスを提供するには毎年莫大なお金がかかります。勿論、住民の皆さんも大変です。早朝からの除雪や雪降ろしなど、延べ時間にするとこの労力も大きな負担です。こうした多大な出費は雪の降らない地域の人たちには分かりません。中には、「私達だって(暑ければ)エアコンの電気料が高くて大変よ」などという人もいますが、雪対策にはお金だけではなくて肉体労働と時間が必要だということを、実感として分かってもらえないのです。

 雪も適量(どの位?)ならば、銀世界で風情があったりします。しかし、雪も自然現象。世界を見ると思わぬところで大雪や寒波の災害が発生していますから、いつ何時に、何処にやってくるかわかりません。雪国人のぼやきで私も時々「東京にも大雪が降ってみるといい」などと言ってはいますが、実際に東京でも大阪でも名古屋でも、仮に一晩で30センチメートルも積もり、一週間も寒波が居座ったら大パニック。想像を絶する事態になること間違いありません。そうしたことが無いように祈りますから、雪国の人たちの苦労も理解してもらいたいと思うのです。

 都市部の便利な暮らしを支える水や電気、新鮮・安全な農産物も、それがあるのが当たりまえのように感じて、時として「川上の文化(どこからそれらがやってくるのか)」のことを忘れている主張も目につくことがあります。しかし、「様々な地域や様々な暮らし」があることを国民に理解してもらい、雪国での生活も快適であるような国土の環境整備、発展を目指していきましょう。

by shouichiro_sato | 2006-11-16 18:11 | 社会・話題 | Comments(0)  

秋田県でまたも悲しい事件がありました

 全国ニュースのトップで「秋田の事件」が報道され、悲しい気持ちになりました。大仙市大曲で4歳の男児が殺害された事件で、容疑者として母親が逮捕されたことについてです。

 事件発生の当初から不自然な死亡状況でしたが、この春の藤里町の事件に続いて、またもや母親が容疑者であり、ショックです。特に今回は、以前から虐待の問題があり、親子が居住する自治体などの関係機関が申し送りをして、注視してきた家庭環境にあっただけに、結果として子供を守ってやれなかったことも悔やまれます。

 今まで明らかになった犯行の動機は「カッとなった衝動的」なものとか。しかし、2度の離婚を経て現在は内縁の夫と暮らし、その上に出会い系サイトで知り合った男性(ともに逮捕された容疑者)とも交際しているとも報道されていますから、母親の普段の行動にも驚いてしまいました。子供が行方不明になったと嘘を言い、泣きながら探し回ったりする悲劇の母であったものの、夫には告白していたとのニュースもあり、複雑怪奇な女性の心は理解できません。

 悲しい事件が起きた一方で、秋田県では結婚難と少子化問題が拡大しています。そして離婚も増えています。結婚と離婚についてとやかく言うことは控えますが、もう少し「お互いに力を合わせて頑張ろう」という気持ちを持続することができないものかと思います。今回の事件も、そうした夫婦の絆が強ければ防げたのではないか。家族の関わりがもっとあれば難しい子育ても乗り切れたのではないか、などと考えてしまいます。

 「秋田県」のイメージチェンジには、こうした事件を繰り返さないという一人ひとりの心がけと、(少しばかりおせっかいでも)隣近所のコミュニケーションを確認することから始めましょう。

by shouichiro_sato | 2006-11-14 23:24 | 社会・話題 | Comments(0)  

岐阜県庁に衝撃走る

 岐阜県庁前を通る国道21号線は片側3車線の幹線道路。その舗装改良工事が15日夜から始まるため、今日は県庁周辺に工事標識の設置作業を行いました。その県庁が昨夜9時40分ごろから衝撃につつまれています。「裏金問題」内部調査のサブリーダーだった県総務部長(58歳)が県庁5階の総務部長室で、出入口上の高窓に荷造り用のひもを掛けて首をつっているのが発見され、同夜遅くに死亡が確認されました。古田知事も深夜に県庁に駆けつけています。机の中には家族と職場にあてた遺書があったといいますが、遺書の内容や自殺した理由は明らかになっていません。しかし誰が見ても、「裏金問題の犠牲者」になったような気がして、誠に気の毒です。

 それにしても最近、事件や事故、不祥事、いじめ等に起因する自殺が多すぎます。談合事件で知事が辞職を表明した和歌山では県の元幹部、必修科目の未履修問題やいじめなどの問題では各地の校長先生など、社会的に指導的立場にある人たちも多くいます。小中学生の自殺も毎日のように報道されています。従来は病気や経済問題が原因の大半だったと思いますが、昨今の異常事態は一体どうしたことでしょう。

 「死を決意するほど追い詰められたのか。誰を守るために、何を守るために犠牲になろうとするのか」。死んでしまえば自分は苦悩から開放されると考えるのでしょうか。何故にそこまで、自分一人で責任を負わなければならないのでしょう。特に談合事件や未履修問題などは、組織的問題であり、一人で背負うことなど無かったはずです。万が一にも関係者が亡くなって裏で微笑んでいる族がいるとすれば、そこにメスを入れなければ抜本的な解決・責任追求にはなりませんから、むしろ「内部告発をして悪事を炙り出す」くらいの勇気を持ってもらいたいものです。その結果、脅迫や迫害を受けるとしたならば、それもまた犯罪ですから、堂々と立ち向かっていきましょう。

 死ぬ気になれば、どんな所でも、どんな仕事でも、どんな生き方でもできるはずです。生きていればこそ、苦しいことがあっても楽しいこともあるのですから、頑張りましょう。「再チャレンジできる国」を目指すなら、そうした人たちを応援できる世の中にしましょう。

 交通事故死は減少してきて年間6千人台。イラクに派遣された自衛隊の犠牲者はゼロ。しかし、年々増え続けて年間3万人を超えている自殺による死者。先進7ヶ国で人口に占める自殺率が最も高い日本の汚名を返上し、「生きていく望みを持てる国」にすることが、日本を「美しい国」と呼ぶ何よりもの条件ですョ、安倍さん。

by shouichiro_sato | 2006-11-13 21:56 | 社会・話題 | Comments(0)  

痛ましい事故が起きました

 東成瀬村の県道で起きた事故のニュースが伝わってきました。7日は北日本を中心に強風が吹き荒れ、高い山では風雪がひどかったようです。雪が激しくなったために午後4時過ぎには作業を止めて帰路についても、シャーベット状の雪道でスリップしたのでしょうか。事故現場はつい先日まで多くの紅葉見物の人達で賑わっていた、湯沢市小安温泉から栗駒山荘に行く途中にある須川湖のすぐ東側とか。知っている場所だけに、言葉に詰まります。

 同村の建設会社「東成」の社長・備前幸男さん(69歳)ら車に乗っていた5人全員が亡くなりました。いずれも67歳から78歳までの年配の方です。いくら仕事とはいえ、寒い中で老骨に鞭打って頑張っていたことでしょうから、気の毒でなりません。さらには、深夜の山中で必死に捜索した関係者の方々の気持ちを思うと、その情景が浮かんでくるようで、慰めの言葉も見つかりません。

 同日午後1時すぎ、北海道佐呂間町では国内最大級の竜巻が発生し9人が亡くなり、26人が負傷しました。特に被害が大きかった建設会社のトンネル工事事務所兼宿舎周辺の写真や映像は想像を絶する光景で、ビックリしてしまいます。一瞬にして家屋や車などを吹き飛ばしてしまうのですから、自然の猛威は恐ろしいものです。北海道の過去の暴風や竜巻の状況を見てもオホーツク海側で発生したことはほとんど無かったようですから、全く予想だにしなかったことだったのでしょう。この災害では大館市比内町の高橋幸治さん(54歳)も犠牲になりました。今月25日には娘さんの結婚式が予定されていたようですから、残念でなりません。

 今回の事故や災害は、偶然ではありますがどちらも工事に関係する現場で起きました。誰しも天変地異には無力で対抗でき無いかもしれませんが、せめて自分できる事故防衛には細心の注意を払いたいと(自分に)言い聞かせました。

 謹んで、不慮の災難にあわれた皆様のご冥福をお祈りいたします。合掌。

by shouichiro_sato | 2006-11-08 21:11 | 社会・話題 | Comments(0)  

雪の季節を前にして

 小春日和の穏やかな一日でした。

 3連休も天気に恵まれて何よりでした。里山の紅葉も最盛期。私の住む地域では雪囲いの作業も順調で、晩秋の長閑な空気につつまれています。四季の変化に富んだ「ふるさと」に満足する今日この頃です。 やがてはこの地にも2メートルもの雪が降り積もりますが、今では除雪体制も万全であり心配はいりません。

 ただし最近、気になることもあります。このところ目立っている(私だけの感じでしょうか?)道路工事についてです。降雪目前の今になって、舗装工事や改良工事がいたるところで行われており、交通規制もされています。例えば、羽後町の自宅から国道107号と国道7号を経由して秋田市山王までの間の工事箇所は8箇所もありますし、山王の事務所近くの市道も舗装を剥いで路盤改良工事を始めています。

 どうしてこの時期になるとやたらに工事が目立つのか。確かに凍上災害(冬期の雪害や低温などで舗装が壊れる場合など)の国の査定は夏の時期で、事業に着手できるのは秋口かもしれませんが、雪国なのですからもっと早い時期にできないものかと、気を揉んでしまいます。日暮れも早く、雨が降り出せば乾くのにも時間がかかりますから、最も条件が悪くなる中での工事になってしまいます。当然、コストも高くなることでしょう。

 自治体の会計年度は4月から翌年3月までと決まっていますが、積雪地帯などの地域にあっては、工事の施工と予算執行にもう少し工夫があって良いと思います。

by shouichiro_sato | 2006-11-05 20:46 | 社会・話題 | Comments(0)  

「赤信号は止まれ」、と教えられました

 「赤信号 皆で渡れば 怖くない」、そんな思いになってしまいました。

 富山県の高校で発覚した必修科目の未履修問題は、41都道府県の約400校に上ることが判明し、7万人の生徒が単位不足になる見込みとか。このままでは大学受験ができなかったり、来年3月に高校を卒業できない可能性もあり、由々しき事態です。原因は必修科目である世界史を大学入試の科目で選択しなくてもいいために、授業のカリキュラムに組み込んでいなかったという単純なものですが、目指すべく高校教育の本質を逸脱してしまった学校関係者の責任は重大です。

 「学習指導要領」の改定や教育改革を唱える前に、現行の学習指導要領に従わない授業が行われ、学校ぐるみで容認してきたこと。県教育委員会もそうした実態を把握していなかったこと。今年に限ったことではなく、以前からあったのではないかと思われることなど、抜本的に解明されなければならない問題が山積しています。

 高校は予備校とは違いますから、伊吹文明文部科学大臣が「学習指導要領に従った授業を受けた生徒と不公平が生じてはならない」と述べるのは当然です。ただし、深刻な事態を受けて政府は救済策の検討を開始したと報じられていますから、どういう対応策があるのか注目されます。最初に発覚した富山県の高校だけなら、厳しく学校関係者を叱責して責任を取らせて済んだかもしれませんが、これだけ全国に拡大している状況をみると、大学入試を最優先とする高校教育の実態があるようで、教育界全体の問題であり複雑です。

 それにしても最近のニュースでは、校長先生が頭を下げて謝罪する映像が多すぎます。本来、教育の現場こそ嘘や偽りも無く、純粋なものであるはずなのに、何故に誤魔化しや隠蔽が多くなったのか。現場の先生方の声を聞くと、「ゆとり教育」とは裏腹に計画策定や報告などの管理作業が多くなり、教育効果を数字などで評価する傾向が増えているとか。先生方も伸び伸びと生徒と接することができない、とも言われています。どこかが歪んできています。

 「赤信号は止まれ」 子供達に教える前に先生自身が守らなければ、社会のルールは崩壊してしまいます。

by shouichiro_sato | 2006-10-28 21:06 | 社会・話題 | Comments(0)  

町立三輪中学校のこと

 福岡県筑前町立三輪中学校の2年生の男子生徒(13歳)が今月11日、いじめを苦にして自殺したとされる事件には文部科学省が調査に乗り出すなど、大きな社会問題になってきました。担任だった先生の関わりや学校の対応、事件後の混乱する状況について、町役場や町教育委員会には苦情や抗議の電話、メールが相次いでおり、18日までに約3300件に上ったと報道されています。

 インターネットで検索すればすぐにアクセスできますから、新聞やテレビで話題が続く限りは様々な意見が寄せられることでしょう。ところが、羽後町の三輪中学校にも抗議のメールがあったと聞きましたから、名前が同じだったことからくる、「他人事ではない」困った話です。

 確かに「Yahoo!JAPAN」で検索すると、最初に登場するのが羽後町立三輪中学校。そして岐阜市立三輪中学校、奈良県桜井市には市立大三輪中学校がありました。この「三輪」という名前に共通するのは、大物主神を祀る神社がある所。筑前町の三輪地区にも日本最古といわれる神社があり、その長い歴史を語るべく、木々に守られているように佇んでいると紹介されています。即ち、歴史と伝統のある良い環境の地域なのでしょう。それ故に、今回の事件にはやりきれない、切ないものを感じます。

 北海道滝川市でも昨年9月、小学生の女子児童(当時12歳)が自殺していたことが明らかになりました。いじめを苦にした子供たちの自殺が全国で起きています。文部科学省の調査では平成10年以降、7年連続して「いじめ」による自殺はなかったとのことですが、最近の実態を見ると事実とかけ離れた報告となっていたようです。調査が不十分だったのか、それとも学校に隠ぺい体質があったのか。「ゆとり教育」などの改革が唱えられる一方で、管理ばかりが強化されてきたような印象もあり、いつの間にか学校の主役が児童・生徒でなくなってきているとすれば、問題です。

 改めて、学校だけではなく家庭も地域も、もっともっと子ども達が発するサインに関心を持ち、生き抜く力を応援していきましょう。みんなの力で子ども達を育てましょう。子どもに慕われ尊敬されるべき先生方が、子ども達の前で謝ったりする姿を私は見たくありません。 

by shouichiro_sato | 2006-10-19 18:33 | 社会・話題 | Comments(0)  

医療の現場がおかしい?

 痛ましい出来事です。奈良県の妊婦(32歳)が分娩中に意識不明になり、転送先を探したものの19ヶ所(当初18ヶ所と報道されたが1つ増えたことが判明)の病院に受け入れを断られ、1週間後に死亡していたことが明らかになりました。

 奈良県は大阪や京都に隣接しており、県内外の医療環境は充実している所だと思いますが、最初に受け入れを打診した県立医大病院に満床を理由に断られ、それから6時間もかかってようやく大阪府吹田市の病院にたどり着いたと報道されています。どういう事情があったにしろ、緊急医療や高度医療の態勢に不備があったとの批判は避けられないでしょう。ただし、分娩のために入院中だった町立大淀病院でも、頭痛を訴えて意識不明になったのに、コンピューター断層撮影装置(CT)にかけなかった主治医の判断ミスがあったようで、「防げたかもしれない死」であり、残念です。

 ところで、最近の医療現場には異変が起きています。医学部の定員を抑制して医師数を増やさない政策が行われ、そのうえ研修制度が変更されて大学の医局から研修医が少なくなり、地方や小規模病院から医師が大学に引き揚げる。結果、身近な医療機関の医師不足が顕著になってきました。既に救急医療態勢が崩壊したり、一部の診療科を閉鎖するなどの影響が、秋田県でも多く発生しています。「命と健康」を守る大切な仕組みにも、中央と地方との格差がついてきているようで心配です。

 大都市圏や県庁所在地などは医師の充足率も高く、厚生労働省では都道府県が責任を持って態勢を整備するべきだとして、格差を解消する対策には消極的です。しかし、今まで多大な県費をつぎ込んできても、結局は県内に在住する医師が少ないのは何故か。今一度、医師の社会的役割、労働環境、報酬・待遇などについて、オープンな議論が必要ではないでしょうか。一部の大学の入学試験に地域枠を設けても抜本的な解決策になるとは思われませんから、国が責任を持って医療施設や医師の配置についての指針を作り、改善するように誘導するべきです。

 私自身、町立羽後病院の整備と経営に携わった経験からして、今日の医療現場の混乱・困惑は、地方自治体の努力不足によるものではなく、不十分な国の政策が引き起こしたものだと断言しておきます。

by shouichiro_sato | 2006-10-18 21:50 | 社会・話題 | Comments(0)  

「代理出産」に思う

 タレントの向井亜紀さん夫妻がアメリカで代理出産した双子について、東京高等裁判所は9月29日、東京都品川区が実子としての届出を受理するべきだと認めました。しかし、従来の最高裁判決では「産んだ女性が母」としているため、品川区は東京高裁の判断を不服として、最高裁に許可抗告を申し立てしています。向井さん夫婦のように代理出産を公表している場合や、妻が高齢のために明らかに代理出産とわかるケースでは、出生届が受理されていない状況にあると報じられていますから、どういう判断になるのか注目されます。

 代理出産について多くの問題提起をし、実例を公表してきている長野県の諏訪マタニテークリニックの根津八紘院長は15日、東京都内で記者会見し、がんで子宮を摘出した(子供が産めない)娘夫婦の卵子と精子を体外受精し、娘の母親が代理出産していたことを発表しました。子供が欲しくても産むことができない女性に門戸を解放したいという根津院長の一貫した姿勢は、日本産科婦人科学会の会告(指針)とは異なりますが、現実には「少なくとも100組以上の日本人夫婦が米国で代理出産で子供を得ている」と報道されていますから、法律が作られた頃からの社会の変化や不妊治療医学の進歩によって、指針の見直し(新しいルール作り)が必要になってくるのは当然のことでしょう。

 私の知人にも不妊治療を続けている人が何人かいます。「子供が欲しい」と願っても授からず、多くのお金と時間を費やしてきました。急激に進む少子化が社会問題になってからは、産みたいという人をサポートする社会の仕組みづくりも重要な課題になってきました。法律や専門的な見解は不変なものであるべきか、それとも時代とともに変遷すべきか、どうでしょう。

 平成12年12月に旧厚生省の専門委員会は、基本的な考え方として①生まれてくる子の福祉を優先する、②人を専ら生殖の手段として扱ってはならない、③安全性に十分配慮する、④優生思想を排除する、⑤商業主義を排除する、⑥人間の尊厳を守る、の6点から「代理懐胎を禁止する」という報告書をまとめています。

 しかし東京高裁は、「子の福祉を優先すべきだ」として、実子としての届出を認めました。禁止の場合の最初の理由も「子の福祉」です。私は、「子供が欲しいという希望を叶えてあげたい」ものだと思います。

by shouichiro_sato | 2006-10-16 22:08 | 社会・話題 | Comments(0)