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カテゴリ:地方自治( 107 )

 

行政委員会

 12月定例県議会の一般質問で山内梅良議員(共産)が、非常勤の県行政委員会委員の報酬が月額制なのは勤務実態に合わず、高額になっていると指摘しました。例えば県選挙管理委員会では、委員の報酬が年間で200万円を超えているが、昨年度に開かれた会議は7回だったとか。「他県では日額制に変更しているところもあり、本県も見直しに着手すべきだ」と質しています。

 行政委員会は地方自治法で定められた行政機関で、独立性を保ち、首長の指揮監督を受けない合議制の機関。秋田県には人事、監査、労働、選挙管理、教育、公安、収用、海区漁業調整、内水面漁業管理の9委員会があり、知事が県議会の同意を得て選任しています。

 その委員の報酬は県条例によって定められていますが、日常の業務が比較的少ない委員会(例・海区漁業調整、内水面漁業管理など)については、13都道府県が日額制にしています。また、滋賀県では大津地方裁判所が月額報酬の支払いを違法と認定したため、判決を不服として大阪高裁に控訴しています。

 佐竹知事は「委員の業務は会議への出席だけではなく、勤務日数を定量的に把握するのは難しい。委員報酬を月額制にすることには、一定の合理性がある」と答弁。今後は全国知事会で適切なあり方を検討すると述べました。

 報酬の額については議員に対しても様々な意見がありますが、単純に会議の開催日や登庁日だけが職務を遂行する日とは限らず、「日当」とは違う任期中の職責に対しての対価でしょう。その視点からすると行政委員会委員の場合も日額制が適当とは思われず、むしろ職務の実態と報酬の金額が議論されるべきでしょう。

 もっとも福島県矢祭町では、合併に参加しない宣言をした行財政改革の一環で、町議会議員の報酬を日額にしていますが・・・こうした動きは拡大していません。

 秋田県の報酬額は(以下、月額で)、教育、選挙管理、人事、公安、労働の各委員会は委員長(会長)で18万5千円、委員は17万2千円。収用委員会は会長12万8千円、委員9万円。海区漁業調整と内水面漁業管理の各委員会は、会長2万8千円、委員2万5千円。非常勤の監査委員は11万円になっています。県特別職報酬等審議会の答申を経て提案され、県議会が可決した条例ですから、議会としてもどう判断するべきか?。今後が注目されます。

by shouichiro_sato | 2009-12-06 23:38 | 地方自治 | Comments(0)  

深澤晟雄資料館

f0081443_21501621.jpg 昨年10月19日に岩手県西和賀町沢内字太田に開設された「深澤晟雄(ふかさわまさお)資料館」が、先日、1周年を迎えました。

 故深澤晟雄氏は「生命尊重こそが政治の基本でなければならない」「住民の生命を守るために私は命を賭けよう」と、1957年(昭和32年)5月から1965年(40年)1月まで沢内村(現・西和賀町)の村長を務めた人。

 (写真・西和賀町立沢内病院の敷地内にある深澤晟雄資料館)

 沢内村は岩手県内陸部、奥羽山脈の懐にある山村で豪雪、貧困、病気の三重苦にあった村。特に冬季の交通は麻痺し、最低の医療手段さえ無い状況でした。教育長、助役を経て村長に就任した深澤氏は冬季交通の確保や、全国に先駆けて60歳以上の老人と乳児の医療費無料化を実施し、昭和37年には全国初の乳児死亡ゼロを達成。しかし、2期8年目の1月28日に病気(食道がん)により逝去。享年59歳です。

 同資料館は「生命村長」といわれた深澤氏の精神と業績、理念を継承しようと地元のNPO法人が呼びかけ、雪国のモデル住宅・旧看護婦宿舎をリニュアールして整備されました。

 そうした深澤氏の村長時代を描いた映画「いのちの山河」(製作は「日本の青空Ⅱ」製作委員会・㈲インディーズ)が完成し、今月初めには西和賀町で試写会が開かれたとか。映画は西和賀町に隣接する秋田県横手市の山内地区でもロケが行われています。

 すでに全国各地で自主上映会が企画されていますが、今のところ秋田県内は未定。今後、関係者と連絡を取り、是非とも上映会を実施したいと思っております。

by shouichiro_sato | 2009-10-23 22:09 | 地方自治 | Comments(0)  

合併の行方

 平成の市町村大合併から5年。「合併しなければ、市町村行政は立ち行かなくなる」という強制的?とも思える国や県の指導で、69市町村だった秋田県の自治体は25市町村に再編されました。

 その後の行政サービスや住民の暮らしはどうなったのか。秋田魁新報が1日から連載している記事「検証・合併の行方」を興味深く読んでいます。

 市町村の姿は面積や人口、歴史、産業構成など様々で、千差万別です。しかし、交通や通信、生活圏域の拡大などにより、住民にとっては合併が行われることで行政サービスの向上も期待されます。しかし、秋田県内の市町村合併は合併特例債などの「アメ玉」と、地方交付税の削減という「ムチ」による、財政事情を優先した進め方が目立ちました。「広域で合併すること」が当然のような県の姿勢と世論形成で、「どういう自治の枠組みや体制が良いのか」という基本的な議論が置き去りにされ、「まず合併ありき」の住民投票や合併協議会による手続きが先行した感じが否めません。

 そうした懸念が、中心になる市と合併した周辺の町村部から表面化してきました。「公共事業が中心市街地に集中し、旧町村部の社会資本整備が遅れてきた」「町村独自の住民サービスが無くなり不便になった」「役場がなくなり商店街が寂しくなった」「イベントへの補助金がカットされ事業の継続が困難」など等・・・・、合併時に示されたバラ色の計画とはかけ離れた状況が各地で見られます。

 事実、18日に投票が行われる横手市長選挙でも合併後の市政運営の在り方が争点になるなど、旧横手市と周辺町村部の複雑な市民感情が絡んでいます。

 逆戻りはできない状況の中で、これからは合併自治体の目指した地域づくりと住民サービスについて、各市町村の「何が障壁で、課題なのか」をしっかり検証しなければなりません。

by shouichiro_sato | 2009-10-12 21:20 | 地方自治 | Comments(0)  

看板

 平成の大合併から5年目。県内で誕生した市や町も、新しい行政機構への取り組みを加速させています。

 六郷町・千畑町・仙南村の3町村が合併した「美郷町」では、今年度から2012年度までの公共施設再編計画を策定し、役場や学校などの施設を整理・統合します。特に(旧3町村の役場庁舎を使って)分散していた町役場を千畑庁舎に集約することになり、昨日開会した9月定例町議会に条例改正案を提出しました。旧町村の垣根を越えた新しいまちづくりの象徴となる役場の一本化だけに、住民サービスが低下しないよう、知恵を絞ってほしいと期待しています。

 施設の有効活用はもちろん、各種の事業やイベントなどでも地域の個性を活かし、住民の一体感と誇りも伸ばしていきたいものです。

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 (写真・国道13号線の大仙市と秋田市の境界には、全国花火競技大会の写真を使って「またどうぞ大仙市へ」と書かれた大きな看板が設置されました)

by shouichiro_sato | 2009-09-01 21:48 | 地方自治 | Comments(0)  

給料削減

 湯沢市の特別職報酬等審議会は14日、齊藤光喜市長の諮問通り、市長と副市長の月額給料をそれぞれ50%と40%引き下げるように答申しました。齊藤市長は4月に行われた市長選挙で市長の給料の50%削減と退職金の辞退を公約して初当選。他の特別職や職員の人件費も削減を目指しています。

 現行の湯沢市長の月額給料は80万3000円。副市長は66万6000円。答申通り引き下げになれば、市長は半額の40万1500円、副市長は39万9600円となり、県内の25市町村で最も低い給料となります。選挙で公約した市長にはそれなりの覚悟?はあるでしょうが、市職員の課長級から抜擢され今月から就任した副市長は、職員時代よりも給料が下がるなど、特別職と職員の給料に逆転現象が生じることから、職責・職務と給料の在り方について、条例改正案を審議する今後の議会での議論が注目されます。

 齊藤市長は「予断を許さない地域経済の状況や、厳しい財政状況を考慮した。給料引き下げは市民に危機感を共有してもらうための第一歩。一般職も職員の理解を得た上で人件費の削減を行いたい」と話しているとか。

 就任早々から大幅な人事異動を行ったり、積極的な行動が話題になっている齊藤市長。自らの政治姿勢として、奉仕の精神で職務に邁進することは素晴らしいことですが、改革するには痛みも伴なうものです。職員の意欲を引き出しながら財政再建を進めるには、「全員野球」の心構えが必要ですから、市長ひとりのパフォーマンスで終わることがないよう、期待しております。頑張ってください。

by shouichiro_sato | 2009-07-16 23:53 | 地方自治 | Comments(0)  

東国原知事のお話

 さすがは元タレント・芸人、話術のプロフェッショナルです。テーマは「秋田県、どげんかせんといかん」という一時間ほどの講演でしたが、お話の内容は知事選挙までの出来事や当選してからのエピソード満載で、会場は爆笑の連続でした。

f0081443_22384314.jpg 就任後は日本で一番マスコミに登場している東国原英夫・宮崎県知事だけに、常に言動が注目されています。その話題の知事が来県した「北都ビジネスフォーラム2008」の総括講演。会場の秋田テルサのホールは500人を超える聴講者で満席になり、テレビカメラが7台も取材に入っていました。

 (写真・何故か、マスコミ以外は講演中の撮影が禁止とのこと。そんな訳で、知事が入場する前のステージです)

 自身のブログでは8日、「あすは秋田。秋田で空き時間があるので、寺田知事を電撃訪問してみようかな?と思ったが、全国知事会への寺田知事の発言もあるので、ここで訪問したら、別に他意はないのに、何かと勘ぐられると困るので、止めておこうと思う」と書いていましたが、その代わり千秋公園と佐竹資料館へ寄ったとか。早速、千秋公園での出来事を秋田弁を駆使して紹介するなど、テーマはそっちのけ?でユニークなエピソードとお話ばかり。会場も東国原節に引き込まれてしまいました。

 メモを片手に聞いていましたが、終わってみればメモに書いたものはナシ。記憶をたどれば、「改革には素人の視点が大事だ。全国の知事は役人出身が多く、民間が少ない。地方が元気にならないといけない。地方主権になるように頑張りたい」と述べていたようですが、やっぱり一番印象に残ったのは、東国原知事の「宮崎をどげんかせんといかん」という積極的な姿勢・キャラクターそのものでした。立候補当初は「政治経験のないタレントに何ができる」と言われながらも見事に当選し、今では県民の支持率が9割を超えているという訳が理解できました。

 ところで、今月19日(火)には東北6県の知事が参加する「東北知事サミット」(主催・読売新聞東京本社)が、午後1時から横手市にある秋田ふるさと村ドーム劇場で開かれます。2005年8月から始まったサミットは4回目。今回のテーマは「育てよう 東北ブランド!」です。

 出席する東北6県の知事は次の方々です(敬称略、就任前の経歴と任期)―――――

青森県 三村申吾(52歳)おいらせ町出身、東京大学卒、百石町長、衆院議員、2期目。
岩手県 達増拓也(44歳)盛岡市出身、東京大学卒、外務省課長補佐、衆院議員、1期目。
宮城県 村井嘉浩(47歳)大阪府出身、防衛大学校卒、自衛隊、宮城県議、1期目。
秋田県 寺田典城(68歳)大仙市出身、早稲田大学卒、建設会社社長、横手市長、3期目。
山形県 斎藤 弘(50歳)山形市出身、東京外語大学卒、日本銀行人事局企画役、1期目。
福島県 佐藤雄平(60歳)下郷町出身、神奈川大学卒、衆院議員秘書、参院議員、1期目。

 サミットでは、午後1時から女優で農政ジャーナリストの浜美枝さんが、「東北―『農』の王国」のテーマで特別講演。6人の知事によるパネルデスカッションは午後2時20分から4時30分まで。テーマは「発信!東北ブランド」で、コーデネーターは三輪宏子さん(FMS総合研究所長)が務めます。東北各県の知事からは、どんな話が聞けるのでしょうか。

 聴講は無料で、どなたでも参加できます。希望される方は読売新聞秋田支局まで申し込んでください。電話番号は 018-824-2210 です。

by shouichiro_sato | 2008-08-10 22:44 | 地方自治 | Comments(0)  

道州制ビジョン懇話会

f0081443_2185187.jpg 今週の月曜日(24日)から、愛読している秋田魁新報の文字が大きくなり、読みやすくなりました。当初は「どうかな」という戸惑いもありましたが、それから4日も経つと「当たり前」のようになり、段組の変更にも違和感がありません。読みやすい紙面を提供することも新聞社の責任であり、サービスですから、良かったと思います。(写真)

 さて、きょうの一面には県が設置している道州制ビジョン懇話会(会長・渡部毅ノースアジア大教授)がきのう開かれ、県民に提示する「道州制のイメージ」最終報告案について大筋で合意したことが報じられています。道州制推進論者の寺田知事が設置した懇話会ですから、道州制を推進する色彩の濃い内容になっていることは言うまでもありません。道州制で期待できることを列挙し、州都への一極集中の可能性があることについては「政治と経済の中心地を分離する必要性がある」と指摘したものの、私には、「何故、道州制なのか。どうしてそんなに急ぐのか」という、基本的なことが十分に理解できない報告です。

 渡部会長は「(懇話会の役割は)県民に道州制を知ってもらうというより、導入を推進しようとしているのではないかという意見がある。私達は導入誘導のために議論しているわけではない」と述べていますが、年度内に成案化して、県民議論を喚起するために県の広報紙やホームページに掲載する方針のようですから、慎重に見極めなければなりません。

 おりしも、政府の道州制ビジョン懇談会(座長・江口克彦PHP総合研究所代表取締役社長)も中間報告を増田・道州制担当大臣(総務大臣)に提出し、2018年までに道州制に完全移行するべきで、道州制諮問会議を設置して推進するように求めています。いつの間にか、「なぜ道州制なのか」という議論もないままに、導入に向けた世論形成がすすめられているようで、心配です。道州制こそが「地方分権を実現し、行財政改革につながる切札」のように喧伝されていますが、道州制に移行すれば地方が活力を見出せるというものでもありません。

 「平成の大合併の検証をおろそかにせず、国家の在り方に踏み込んだ議論が求められる」という、26日付の秋田魁新報の社説に同感です。アメリカなどに比べても国土の狭い日本。道州制よりも、国の省庁や地方機関、天下り先となっている特殊法人などの整理・解消が先ではありませんか。

 自民党では道州制推進本部が2015~17年の導入と、市町村数を現在の半分程度にするなどの中間報告をまとめているようですが、こうした政策を進めるとすれば地方の反発はさらに強まることでしょう。

by shouichiro_sato | 2008-03-27 21:58 | 地方自治 | Comments(1)