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2010年 07月 22日 ( 1 )

 

国賓待遇?

 大韓航空機爆破事件の実行犯で韓国で死刑判決(後に恩赦された)うけた金賢姫・元北朝鮮工作員が来日しています。日本から拉致された田口八重子さんから日本語教育を受けていたことなどから、拉致被害者の家族と面会する目的で日本政府が招聘したものです。

 元死刑囚であり、日本の偽造パスポートを使った犯罪者である金元工作員の入国は、法務大臣が特例として認めたもの。それも、被害者の家族に新しい情報が提供され、拉致問題の解決に向けたさらなる前進があると期待された判断と推察しています。

 しかし、面会した家族の皆さんの記者会見をニュースで見ると、「絶対に生きています」と励まされたというものの、特に拉致された方の消息については具体的な話もなく、(今までに報道されている以外の)目新しい情報はなかった模様です。

 ところで、今回の来日についての日本政府の対応は特別待遇、国賓扱いです。韓国へは民間のチャーター機が派遣され、国内の滞在先は長野県軽井沢町にある鳩山由紀夫前首相の別荘と東京の帝国ホテル。移動には中国の温家宝首相が来日の際に使ったベンツ(外務省所有)。さらには貸切のヘリコプター(遊覧飛行をしたのでは?との指摘もありました)です。高速道路の封鎖措置や一般道では警察官が信号操作までしていますから、至れり尽くせり。

 来日中の日程は金元工作員の安全確保のために非公開とされていましたが、チャーター機が愛知県営名古屋空港を飛び立つ時や、翌朝午前4時頃の羽田到着から軽井沢の別荘への移動。調布飛行場や帝国ホテル前にも報道関係者が多数集まって、テレビの生中継までしていましたから、「非公開」とは名ばかりで、マスコミにはすっかり情報提供していました。極秘裏に行うのであれば完全に「非公開」を貫き、韓国に帰国後に関係者が記者会見することも可能でした。

 こうした状況を考えると、金元工作員の来日に要した費用は膨大で(当然、情報公開を求める声がでてくるでしょう)、そこから得られた効果はいかほどだったのか。むしろ面会した拉致被害者のご家族を韓国に案内し、そこで十分な時間をとって面会したほうが、もっと内容の濃いものになったのではないかと思ってしまいます。

 自民党などからは「政治パフォーマンスだ」との声も上がっており、今後は民主党政権の拉致問題に対する解決戦略が問われそうです。

by shouichiro_sato | 2010-07-22 23:41 | 国政・時事 | Comments(0)