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2009年 07月 14日 ( 1 )

 

改正臓器移植法

 先月8日に渡米し、ニューヨークのコロンビア大学病院で7月1日に心臓移植手術を受けた安藤大樹君(羽後町立明成小学校5年生)は、術後1週間経過した9日に心筋生検をしたところ、心臓の状態と拒絶反応にも問題がなく、12日には一般病棟に移ったとのニュースがありました。また一つ、大きな山を越えた感じです。

 「ひろき君を救う会」のホームページに掲載されている、アメリカで付き添っているお母さんの日記(ブログ)を読むと、一生懸命に病気と闘っている皆さんの様子が伝わってきます。リハビリに頑張って、一日も早く元気で帰ってくることを祈っております。

 さて、1997年6月に成立したわが国の臓器移植法では、15歳未満の子供からは臓器提供を受けることができないため、莫大な渡航費用の準備や支援態勢がなければ子供の心臓移植手術は無理でした。その法律の改正案が13日の参議院本会議で可決、成立しました。

 改正案では「脳死は一般的に人の死」と位置付け、臓器提供の年齢制限を撤廃、本人が生前に拒否の意思を表明していなければ家族の同意で提供できる―――というものです。現行法に基づく脳死からの臓器提供は今までに81例しかなく、安藤君のように海外へ出かけて移植手術を受ける患者も多くいましたから、臓器提供の条件が緩和されれば国内での移植手術が増えることは確実です。

 ただ、「脳死を人の死」と定義することへの漠然とした危惧は残っており、人によって死生観も様々です。改正案は成立しましたが、公布は一年後。世界保健機構(WHO)が自国内での臓器提供を増やすように求めているとしても、衆院の解散・総選挙が迫るドタバタした状況の中での審議だっただけに、懸念される課題についてはさらに突っ込んだ議論が必要でしょう。

 新しい命と、消えていく命。どちらの命も大切な命です。

by shouichiro_sato | 2009-07-14 23:52 | 社会・話題 | Comments(0)