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2007年 12月 07日 ( 1 )

 

急いては事をし損じる?

 比内地鶏の偽装問題に端を発した「比内地鶏の認証制度」について、県が比内地鶏ブランドの信頼回復を急ぐために示した認証制度のなかで、屋内外の放し飼いにかぎって確認書を発行し、「かご(ケージ)飼い」を排除するとした方針には生産者や関係者から戸惑いと不満が出ています。

 5日に開会した12月定例県議会では早速、所管の常任委員会で異論が噴出して確認書の交付方法を再検討することにしましたが、きょうの農林商工・総務企画常任委員会の合同審査でも県当局は、「消費者の信頼回復や安全・安心の観点から慎重に検討したがこれまでの方針を変えることはできない」としたために結論はでず、来週の17日に再度協議することなりました。

 県の調査では比内地鶏を生産している県内147事業者のうち、5業者が日本農林規格(JAS法)で認められていない「かご飼い」をしていることが分かっています。また、3業者は県の調査に応じていませんが、この8業者の年間出荷数は約12万5千羽で県内の17%を占めるとか。そうした背景もあり、生産現場や消費者の混乱を避ける意味で「猶予期間を設ける必要がある」という声が議会側から強く発せられています。

 確かにJAS法では地鶏の飼育法について、孵化後28日以降は鶏舎内外で「平飼い」し、日中は屋外で「放し飼い」することを規定していますが、今まで指導が徹底していたとは思われません。比内地鶏そのもののDNAについても県畜産試験場系(約3割)と民間系(約7割)の流れがあり、生産と販路の拡大に取り組んできた成果が実を結んできたことも事実です。肉質・食味ともに優れた秋田特産の「鶏」が開発されているのですから、今後は同じ鶏を「かご飼い」した場合にはどう表記するのか、などの課題もでてくるでしょう。

 冬の需要期になって一日も早く方針を定めたい県当局の気持も理解できますが、今後の生産と消費の拡大を考えると、比内地鶏としての「規格や基準を細分化」していくべきなのか。それとも「所詮は鶏肉、美味しければいいんじゃない」と、大らかに考えていくべきか。偽装や誤魔化しは言語道断ですが、あまりにも「ブランド志向」(コマーシャル社会?)に拘っている社会も、この先が心配です。

 県では既に先月、1回目の「確認書」を発行していますから、ここはもう少し冷静になって考えてみませんか。 

by shouichiro_sato | 2007-12-07 23:58 | 産業振興 | Comments(0)