土地改良区
2008年 12月 13日

齊藤さんは若い頃、東京に出て仕事に就いたようですが、家庭の事情で秋田にUターン。以来、農業の現場で頑張り、地元の農協理事や土地改良区の役員を務めた後、平成3年に羽後町土地改良区理事長に就任。以来16年間に亘って、農業立町を標榜する羽後町の農業基盤の整備に尽力されました。特に、町内に3つあった土地改良区の統合整備の推進協議会会長として奔走し、平成16年に統合して発足した新しい「羽後町土地改良区」の理事長として、見事な手腕を発揮してきました。
羽後町では昭和45年から始まった減反政策に合わせ、通年施行で水田の30アール区画整理、農道や用排水施設の整備を全町で進め、それまでの農村景観を一変するほどの大改革を実施しています。その事業の中心となったのが嶋田新田、羽後、田代仙道などの各土地改良区で、先人は計画参加への同意取り付けや換地作業などに大変な苦労をされました。
そうした事業が終了後の土地改良区は、施設の維持管理が主となりましたが、農村での混住化が進むと同時に、水資源の確保や環境問題への町民の関心が高まり、新たな役割を担うようになってきました。
しかし、米価の大幅な下落で農家経済は厳しくなり、受益者(農家)の負担が難しい中で、齊藤理事長は通年の水資源確保は町民みんなの願いだとして町の補助金の嵩上げを実現し、老朽ため池整備事業を年次計画で実施したり、「農地・水・環境保全向上対策」にいち早く取り組むなど、羽後町の基盤づくりに多大な貢献をされています。
祝賀会では関係者の苦労話に花を咲かせながら、素晴らしい農業生産基盤を活かして、さらなる振興を図ろうと確認し合いました。
by shouichiro_sato | 2008-12-13 23:49 | 羽後町 | Comments(0)