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ラジオが聞こえない

 きょうは朝から、岩手、宮城、福島各県などで震度3の地震がありました。挨拶回りをしてきた湯沢市や東成瀬村では、隣県と結ぶ国道がすでに冬季の通行止めになっているものの、6月に発生した「岩手・宮城内陸地震」の災害復旧工事が完了する見通しはたたず、観光施設や温泉旅館などは後遺症に悩んでいました。

 その訪問先の市会議員宅で見せていただいた資料にハッとしました。それは湯沢市教育委員会が調べた、市内の小・中学校における「ラジオの受信状況」の調査結果です。大災害が発生したときに住民の避難場所になるのは、近くにある公共施設。学校施設はその中心ですが、そこで「情報源となるラジオが聞こえるのか?」。議員の要請で調査したのです。

 結果は、NHKラジオ第一放送の場合は、小学校18校、中学校7校、合わせて25校で良く聞こえるのは11校だけでした。他に、体育館などの一部で聞こえるのは3校。約半分の校舎では普段の放送が良く聞こえませんでした。そのうえ夜間は、さらに雑音が多くなり受信状況は不良です。

 湯沢市では他にもABS秋田放送、NHK・FM、エフエム秋田、FMゆーとぴあのラジオ放送がありますが、総じて同じ傾向でした。特に高松小、稲庭小、三梨小、横堀小、院内小、秋ノ宮小、中山小、小野小、皆瀬小、山田中、皆瀬中はどの放送局も良く受信できなかったとか。

 もっとも、私の住んでいる羽後町上到米地区もラジオの受信状況はよくありません。これが当たり前のように思っていましたが、万が一の避難生活のことなどを考えると、唯一の情報源であるラジオが良く聞こえないのは、やっぱり問題です。

 「ラジオが良く聞こえない。携帯電話が通じない。トイレが昔のままでは、若い人も出て行ってしまう」と嘆いていた議員の言葉に、返す言葉がありませんでした。基本的な生活のためのインフラ整備が遅れている地域があることを、肝に銘じています。


 《 カメラスケッチ 「檻(おり)に入った?仙人」 》

ラジオが聞こえない_f0081443_22165673.jpg
 (写真・東成瀬村ふるさと館にある村のシンボル、仙人像が周囲を鉄パイプで囲まれていました。6日夕方には、仕込んだイルミネーションに点灯するそうです。楽しみです) 

by shouichiro_sato | 2008-12-04 22:21 | 秋田県 | Comments(0)  

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