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きょうから「師走」

 早いもので、今年も残すところ1ヶ月となりましたが、国民にとっては厳しい師走になりそうです。アメリカの金融危機に端を発した世界経済の大減速は、自動車や電子産業など、日本経済を牽引してきた業界の生産削減、派遣労働者の契約解除にまで波及してきました。当然、有効求人倍率は低下し、失業者が増えてきています。

 一部では、投機マネーが引き揚げられ円が高値になった影響で、ガソリンや灯油、輸入品の価格が下がってきたものの、年金や介護・医療への負担や不安は高まるばかりで、国民の生活実感は厳しさを増しています。

 こうした時こそ、政治の役割が重要であるにもかかわらず、先行きは不透明。与野党ともに政局が見え隠れする展開で、結果的には「政策の空白」が続いている感じです。そうした状況を反映してか、週末に行われたフジテレビ系列と産経新聞の合同世論調査では、麻生内閣の支持率が27.5パーセントとなり、不支持は58.3パーセント。9月末の麻生政権発足時は支持が不支持を上回っていたものの、たった2ヶ月で3割以下の「危険水域」となりました。

 理由はいうまでもありません。麻生さんの言動と政策実現への指導力に、国民は失望しているということでしょう。景気対策の目玉だった2兆円をばら撒く「定額給付金」についても、76.9パーセントが「適切だと思わない」と答えているのですから、限界ですね。

 そうした中で、臨時国会は今月25日まで会期が延長されています。野党が過半数を占める参議院で、新テロ対策特別措置法などの重要法案の採決が行われないことから、衆議院で再可決をはかるための延長ですが、ただ漫然と日時を重ねるのでしょうか。

 麻生首相は先日行われた民主党・小沢代表との党首討論で、「異例ではあるが、通常国会を1月早々に召集し、今年度の2次補正予算と本予算を提出し、1次補正と合わせて3段ロケットでやっていく」と述べ、「早く、金融機能強化法改正案を採決してほしい」の一点張り。

 このままでは与野党の主張が平行線で、延長国会での議論が実効ある景気対策に結びつくのか、甚だ疑問です。その分だけ、国民生活は厳しくなっていくことでしょう。何時になく「寒さのこたえる師走」になりそうです。

by shouichiro_sato | 2008-12-01 23:52 | 国政・時事 | Comments(0)  

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