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緊急経済対策

 きょう訪問した、秋田市内にある大手運送会社の社長の話です。「燃油価格が急騰し、悲鳴を上げてきた運送業界。最近は軽油が最高値から3割程度値下がりしてホッとしていたら、今度は運ぶ荷物が急減してきた。大変な事態だ」、と嘆いておりました。

 国際的な金融恐慌は日本の景気にも大きく影響して、国内の自動車メーカーは減産体制に入り、秋田から運んでいた自動車部品などが減ってきたこと。携帯電話などに使用される電子部品の荷物も大きく落ち込んでくるなど、今度はトラックの稼働率が低下してきたというのです。

 恐慌の元凶である米国では、金融機関の破綻に続いてアメリカを象徴してきた自動車産業界が未曾有の経営危機に陥り、未だに政府の対策が定まっていません。そうした世界の経済情勢は日本にも波及しており、株価は最高時の半値以下という低水準。円高傾向もそのままで、どちらも短期間で回復する見込みはありません。

 こうした時こそ、政府が緊急の経済対策を打ち出して国民生活の不安を取り除き、影響を最小限に食い止めるべきだと思いますが、肝心の政策実施は「政局を恐れて」先送りされることになりそうです。

 麻生首相は10月30日に発表した追加経済対策に関する第2次補正予算や、関連法案を開会中の臨時国会に提出することを見送りました。自民党総裁選挙では民主党との決戦突入を旗印にしながら、米国で金融危機が発生したうえに麻生内閣の支持率が低かったことから、「政局よりも政策だ」として、衆議院の解散総選挙を決断しなかった麻生さん。またぞろ優柔不断な結論となったようです。

 きょう午後行われた麻生首相の記者会見(通称・ぶら下がり会見)では、「緊急対策を要するものは(既に実施している)1次補正(予算)で、かなりの部分は賄えていようと思っております」と述べていましたが、「(追加対策は)スピード感をもってやる」必要はなくなったと判断しているのでしょうか。

 それにしても、朝日新聞のインターネット版「asahi.com」に掲載されている記者会見の全文(発言そのもの)を読むと、話し言葉だとしても、良く意味がわからない言い回しが目立ちます。首相の考え方を述べるのに「私どもは・・・・」という言葉が多いのも気になります。(記者会見は)記者と二人だけの話し合いではないのですから、国民にも分かりやすい説明を心掛けてください、麻生さん。

by shouichiro_sato | 2008-11-25 21:57 | 国政・時事 | Comments(0)  

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