年金振込通知書
2008年 10月 16日
ところが、開いてみた母はビックリ仰天。8月には7万円を超えていた年金が5万円弱になっていましたから、「どうしてこんなに減っているの」と、私が責められてしまいました。
母は農家に嫁にきてから農作業一筋でしたが、私が結婚してからは岐阜県の土木会社に村の皆さんと一緒に出稼ぎするなど、頑張ってきました。父が昨春に亡くなってからは、2ヶ月に1回振り込まれる年金が唯一の財産です。週に一回、迎えに来る町内の温泉に行くことが楽しみであり、定期的に通う病院の費用だけは自分持ちにしたいと、少ない年金で自分のことを賄っています。その上にチョッとでも貯まってくると、孫達の小遣いになったり、灯油代として家計を助けてくれていました。
減額となった理由は、介護保険料額と長寿医療保険料額が変更になったためですが、今年6月5日に送付された通知書では、平成21年4月までに支払われる年金額が示されていたのに、10月15日付けの通知では介護保険料額が4,000円から11,800円に、長寿医療保険料額が1,990円から10,900円に改定されていましたから、2万円も振込額が少なくなっていることに、母もビックリしたのです。

事前に「2万円も減額になる」との情報があれば心構えもあったでしょうが、突然の通知を見てガッカリした母を思うと、気の毒でなりませんでした。「消えた年金」や「消された年金」など、老後の支えである年金行政に対する国民の不信が高まっている中で、今回の通知もまた、政治不信を募らせる結果になっていることは否めません。(写真・6月の通知と10月の通知では、介護保険料や長寿医療保険料に大きな違いがありました)
「お世話になっているから・・・」と、今までご縁があった国会議員を応援してきた母にとっても、今の政治状況では「とても応援できない」心境になったと言っています。汗水たらして頑張ってきた母たちの努力・苦労が報われず、格差は拡大するばかり。マネーゲームで損失があった者には公的資金が投入されても、地域で一生懸命に頑張ってきた者は苦しくなるばかりで、誰も救ってはくれません。
これでは「政権を替えてみたい」と思うのが、当然でしょう。民主党の主義主張や政策は別にして、「一回やらせてみたらいい」という声が日増しに大きくなってきた感じがします。
福田首相が捨て身の戦法で退任し、総裁選挙の勢いで解散・総選挙を目論んでは見たものの、先月末に自民党が独自に行った世論調査の結果は非常に厳しく、とてもできる状況ではなかったとか。しかし、きょうは臨時国会の懸案だった補正予算が、民主党なども賛成して参議院で可決されました。麻生首相が意欲を持っていたインド洋での自衛隊による給油活動を継続する新テロ対策特別措置法の審議日程も決まり、与党にとっては神風のような「米国発の金融恐慌が襲ってきた時に政治空白はつくられない」という声も、結局は「この一年間に二人の首相が政権を投げ出していること事態が、政治空白をつくってきた」との批判に、弁解の余地がありません。
いよいよ、衆議院の解散・総選挙をこれ以上先送りできる状況ではなくなってきました。今月末の解散で、11月30日の投票日。ここらあたりで国民の審判を仰がなければ、さらに国民の怒りが大きくなることでしょう。母に届いた年金振込通知書がボデーブローになっていることを、政治家の皆さんには自覚していただきたいと思います。
by shouichiro_sato | 2008-10-16 20:41 | 国政・時事 | Comments(1)

というのは、私の母は保険料の支払いが安くなっています。
ですので、さとうさんのお母様の保険料も、例えば比べる単位が違ったりしていませんでしょうか?
今までのひと月分の保険料と今回の3ヶ月分まとめた保険料の額を比べていませんか?
だとしたら、当面の予定が狂ったことに関しては「事前に告知してほしい」と文句を言うことは当然としても、金額に関してはお母様を安心させてあげることはできると思います。
今、マスコミがいたずらに不安を煽る報道を繰返しているので、いわゆる「天引き」それ自体が悪いことのように勘違いして不安に落とし入れられている方も多いと思います。
いわゆる「天引き」と、その他の支払方法(「銀行引き落とし」や「窓口での支払い」など…)を比べた場合、なぜ「天引き」が悪いのか?
ちゃんと答えられる人はいないのではないでしょうか?
しかも、多くの人が今までの保険料よりも安くなるはずなのに。
このようにマスコミがまるで何かに憑り付かれたかように「オカシイ」状態で、われわれは正しい判断が難しくなってしまいますね。