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「千年の匠」工芸館

 由利本荘市にある小高建具製作所の社長・小高重光さんは、昭和57年に卓越技能賞(現代の名工)を、平成5年には黄綬褒章を受賞している名工・匠です。昭和12年に旧本荘町で生まれ、昭和48年より全国建具展示会において最高賞である内閣総理大臣賞を5回、農林水産大臣賞2回、通産大臣賞を1回受賞するなど、前人未到の輝かしい業績を残してきました。

 その小高さんが長年の夢として取り組んできた「千年の匠」工芸館が完成し、きょうの午後、同市内のホテルアイリスを会場にして盛大な祝賀会が開かれました。10年ほど前、羽後町で秋田県建具展を開催したことがきっかけになり、関係者の皆さんとはその後もご交誼をいただいてきましたが、素晴らしい職人技に魅せられてきたファンの一人として、卓越した技術を後世に伝える殿堂の整備に期待していました。

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 (写真・由利本荘市井戸尻に完成した「千年の匠工芸館」は、職人技の集大成。建物は鳥海山麓で発見された神代杉の梁や樹齢七百年以上の松の柱が訪れた人たちを圧倒し、室内には銘木を余すところなく使った建具と小高さんの真骨頂である組子の大作などが展示されており、新しい秋田の観光名所と言っても過言ではありません)

 祝賀会では東京都立川市にある紫雲山・常楽院住職の千葉義坦さんが、発起人を代表して挨拶。柳田弘・由利本荘市長を始め9人が心温まる祝辞を述べられました。それに応えて小高さんは、「脳梗塞を患ったあとに千葉さんに案内してもらって外国に行った。そこで、『日本の文化を残さなければならない』と思った。工芸館は個人の建物ではなく、広く市民活動に利用してもらいたいし、日本の木製工芸技術を未来につなげる世代の方々の、励みになれば本望だ」とお礼の言葉。お話の途中で今までのご苦労を思い出したのか言葉を詰まらせるほど、心にしみるご挨拶でした。特に、「麦も踏まれなければ、良い芽がでてこない。厳しくなければ勝つことができない職人の世界で、ついて来てくれた従業員には感謝したい」と述べられたときには、私も目頭が熱くなりました。

f0081443_23344027.jpg 中締めは本荘建具組合会長・横山次雄さんで、「全国に誇る木工の技術が、未来に伝承される館になるように祈念する」と、三本締め。
 (写真左・中締めのステージで、発起人代表の千葉さんと愛用の刺し子を身につけた現代の名工・小高さんのツーショット) 本荘に行ったら、是非とも「工芸館」にお立ち寄りください。入場は無料です。 

by shouichiro_sato | 2008-07-27 00:05 | 産業振興 | Comments(0)  

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