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水田農業

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 昨日までは気温の低い日が続いていましたが、きょうは一転、日中の最高気温が28度になる夏日でした。(写真・遠くに鳥海山が見える羽後町三輪地区の水田) 田植から1ヶ月が経過して水稲の生育は順調。今は分けつの真最中です。

 今年の羽後町の水田面積は、3,479ha。その内、水稲の作付けは66.27%。生産調整のための転作率は33.73%。全町で基盤整備が完了している美田でも、実に3分の1以上の1,173haで、コメ以外の作物に取り組んでいます。

 各農家から提出された野帳(転作計画)の集計結果を調べてみると、国が最も奨励している大豆が191ha。町特産のソバが183ha、スイカは97ha。その他の野菜が59haでした。また和牛や乳牛などの畜産も盛んなことから、牧草が52ha、ホークロップ・サイレージは38haです。さらに加工米は39ha・・・・・・などとなっていますが、残念なことに草刈などをして自己保全している水田(要は、何も作付けされていない水田)が、273haもあります。実に「モッタイナイ」状況ですが、農家の高齢化による人手不足や排水が悪くて畑地化できないなどの理由で、年々増加する傾向にあります。

 その上、以前は1俵・60kgで20,000円を超えたことがある米価は下落するばかりで、集荷にあたるJA(全農)の前払い金は10,000円弱。生産調整に参加しているなどの条件が整って、ようやく3,000~4,000円ほどの助成金が上積みされる(それも、最終精算されるのは翌年です)のが稲作農家の現実。ゆえに、作付面積の減少と米価の下落で、羽後町の農家の総生産額(農産物販売額)は15年前の半分ほどになるという、「百姓では、とても暮らしていけない」状況なのです。

 中でも、コメ作りを拡大するために水田を取得したり作業の受委託で規模拡大してきた農家ほど影響は大きく、利用した制度資金の返済も滞っている例もあると聞いています。集落営農や法人化など、農業経営のあり方を大きく変えようとしている政策の一方で、実際には全く将来展望が開けない農業の現場。このままではますます耕作放棄地が増えていくことでしょう。

 地球規模では食糧不足が顕著になり穀物価格が高騰してきた昨今、優れた農地を荒廃させていくような政策が許されるはずがありません。国内で生産できるものは精一杯生産し、海外援助や貿易に活かす政策に知恵を絞る必要があります。そろそろ、国も農業団体も、抜本的な政策転換を考えなければなりません。

by shouichiro_sato | 2008-06-18 23:16 | 産業振興 | Comments(0)  

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