人気ブログランキング | 話題のタグを見る

願人踊

願人踊_f0081443_235273.jpg
 
 八郎潟町一日市(ひといち)できょう、「願人踊」(がんにんおどり)に出会いました。毎年5月5日の一日市神社祭典にあわせて、一日市郷土芸術研究会(会長・畠山美喜雄さん)の会員が披露しているもので、県無形民俗文化財に指定されている伝統芸能(と呼んでいいのか?、風習というべきか?)です。

 八郎潟町の広報によると、願人踊が八郎潟に伝来したのは約260年前。願人とは遠くて伊勢参りが出来ない人に代わって伊勢に参り、伊勢神宮でいただいたお札を各地に配って歩いたといわれる下級山伏・修験僧の呼び名だったとか。幕末の頃、同町内の豪農で俳人であった村井素大が上方に旅をした際に伊勢音頭を覚えて持ち帰り、従来から行われていた踊りに伊勢音頭の踊り方を取り入れたとも言われています。

 さらには明治の初め、村内の資産家の後継者達が歌舞伎芝居を豪華に公演したのに対抗し、若勢連中が結集して踊ったのが、現在の願人踊の原型とか・・・・・・。

 踊り手、歌い手、寸劇をつとめる定九郎と与一兵衛(ジッチャ)、それに豊年満作の文字を大書きした幣束札をささげ持つ音頭あげのメンバーで構成された11人が、午前9時に一日市神社で踊りを奉納した後、午後5時過ぎまで町内各地の家々を回っています。 (写真・門付けして踊りを披露する一行を、ご祝儀やお神酒で歓迎していました。午後4時頃)

 前垂れを下げ、女物の長襦袢を着て紫の布を頭に巻き、白足袋で軽快に踊る不思議な?伝統行事に、すっかり魅了されてしまいました。テレビなどで紹介されている場面は観光客の皆さんを対象にした駅前広場での様子であり、実際にはこうして一日中、門付けで行われていることにも驚きました。そのうえ、子供たちにも受け継がれており、「子ども願人踊」の一行も町内各地で披露して歩くなど、微笑ましい光景があちらこちらで見られました。

 県内三大盆踊りである「一日市盆踊り」に伝統的な「八郎湖のうたせ舟」、歴史が香る魅力いっぱいの八郎潟町。AAB秋田朝日放送が行っている「ふるさとCM大賞」で昨年、最優秀賞を獲得した町民の元気、心意気を感じてきました。

by shouichiro_sato | 2008-05-05 23:09 | 今日の出来事 | Comments(0)  

<< 西長野小の校舎 あすは「こどもの日」 >>