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人事案件

 国会で衆・参両院の同意が必要な日銀総裁人事は、政府が提案した国際協力銀行総裁の田波耕治氏(元大蔵事務次官)について、野党が過半数を占める参議院はきょうの本会議で「不同意」。19日に福井俊彦・現総裁の任期が切れるため、日銀総裁が空席になる戦後初の異常事態となりました。

 武藤敏郎・副総裁の総裁昇格が参院で「不同意」になったことを受けて、福田首相が提案したのは再び大蔵省(財務省)の事務次官経験者。「不同意を前提に提案はしていない」(福田首相)とはいうものの、「財政と金融の分離」を理由に武藤氏に反対した民主党が同意できる人事でないことは、誰でも分かりそうなものです。あえて野党を挑発するような提案をした福田首相の真意はどこにあるのか?。武藤氏を不同意とした際の新聞各紙は、急激な円高や株安などで日本経済の行方が不透明は時期に「野党は無責任だ」、との論調が目立ちました。しかし、今度は先を読めない福田首相や与党に風当たりが強くなりそうです。

 一方、秋田県議会。2月定例会最終日のきょう、寺田知事は佐藤文一・産業経済労働部長を副知事に選任する案件を、「諸般の事情から」(寺田知事)取り下げました。昨年4月の改選から県議会で過半数を占めている自民党会派は、「副知事は一人でいい」として(改選前の)昨年2月定例会で修正案を提出。しかし、賛成少数で否決されていました。そうした経緯があるだけに、6月定例会で西村哲男・副知事には同意したものの、二人目の副知事に渡部文靖・知事公室長を選任したいとする案には、6月と12月定例会で反対しています。

 三度目の今回も、自民党はきのう開いた会派総会で不同意とすることを決めたため、きょうの本会議で否決されることが確実でした。寺田知事によれば、「副知事にすることで秋田県への出向期間を延ばすことを(出身官庁から)了解してもらっていた」ことから、国と県の信頼関係を維持するために議案否決を回避することを選択せざるを得ませんでした。渡部氏に続いて佐藤氏にも迷惑をかけてしまった知事の提案。「議会の空気を読めない」判断は福田首相と五十歩百歩です。

 尚、議会閉会後に寺田知事は、「佐藤氏には4月1日付で『県理事』に就任してもらう予定だ」と述べていますから、経済産業省から出向しているパイプを活かし、企業誘致や産業振興などの得意分野で、大いに活躍していただきたいと期待しております。

by shouichiro_sato | 2008-03-19 23:13 | 国政・時事 | Comments(0)  

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