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「店長」とはいうものの

 ハンバーガーチェーン最大手である日本マクドナルドの直営店の店長が、「店長は管理職」とみなして会社が残業代を払わないのは違法だと訴えていた裁判で、東京地方裁判所はきょう、原告の主張を認め約2年分の残業代金の支払いを同社に命じました。飲食や小売業では店長を管理監督者(管理職)と位置づけて長時間労働に就いても残業扱いにしない企業が多くあるそうで、今回の判決の影響は広がりそうです。

 労働基準法では管理監督者には残業代や休日出勤手当の規定が適用されないことがあるものの、「管理職には重要な職務と権限があり、賃金なども一般の労働者より優遇されていることが必要だ」という判決は、管理職とは名ばかりで働かされている人の立場にたった判断で歓迎されるものでしょう。企業の利益を追求するあまり、世界的な大企業で行き過ぎた勤務実態が明らかになったことも驚きでした。こうした状況は日本だけなのか、それともマクドナルドの世界的な経営手法なのかは分かりませんが、会社側の今後の対応が注目されます。

 今や全国チェーンの店が何処にでもある時代。もしかしたら、販売のノルマ達成に追われる一方で厳しい労働環境にさらされている店長がまだまだいることでしょう。どんなに便利になっても働くのは人間ですから、「汗を流した分だけ報われる社会」でなければいけませんね。

by shouichiro_sato | 2008-01-28 21:01 | 社会・話題 | Comments(0)  

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