薬害C型肝炎
2007年 12月 25日
福田康夫首相はきょうの夕方、初めて原告団代表4人らと首相官邸で会い、「皆様方には長い間、心身共にご苦労をおかけしました。この場を借りて心からお詫びを申し上げます」と頭を下げて謝罪し、被害者全員を一律救済する議員立法への理解を求めました。これに対して全国原告団代表の山口美智子さんは「5年の歳月を経て官邸を訪ねて4度目、やっと総理のもとにたどり着くことができました。わたしたちが期待している議員立法が成立し、薬害肝炎が全面解決したあかつきには、原告みんなとどうぞ会って下さい」と要請しています。(写真・NHK総合テレビ「ニュースウオッチ9」より)
大阪高等裁判所の和解骨子案をうけて国側が示した新たな修正案に対して、原告団が「薬害被害者は線引きされ、切り捨てられた」として協議が決裂していた問題は、23日に福田首相が議員立法によって一律救済を目指す考えを示したことで、遅まきながら大きく前進しました。責任問題や具体的な救済の中身を詰める作業がこれから始まるとはいえ、原告団や野党の意見も聞いて法案に反映させる姿勢を示していることは、評価される決断です。
もっとも、民主党の小沢一郎代表は午後の記者会見で「議員立法では筋が通らない」と批判し、与党との事前協議についても「必要はない」と述べていますが、薬害を二度と繰り返さないためにも、議員立法である以上は国会が英知を結集して全面解決に導いてほしいと思います。
by shouichiro_sato | 2007-12-25 22:26 | 国政・時事 | Comments(0)