今度は「牛肉」
2007年 11月 16日
こうした一連の偽装発覚に対して船場吉兆の取締役らは、「(福岡は)販売責任者のパート従業員の独断で行なっていた」「(仕入先が)品不足になってブロイラー肉にしていた。裏切られた」「佐賀も鹿児島も但馬牛にそん色ないと思っている。仕入れ担当者だけが承知していた」等々、現場に責任を押し付け、組織的な偽装を否定していました。記者会見では「現場任せにしすぎた」と無念の涙を流していましたが、いずれは真実が明らかになることでしょう。
それにしても、昨今の食品に関する虚偽表示(偽装)はひど過ぎます。生産農家や地域が築いてきたブランドを勝手に利用し、「誤魔化してでも利益を上げよう」と言う経営者がいるとすれば、厳しく処罰しなければなりません。ブランドや見た目、コマーシャルに左右される消費者の動向もそうした流れを後押ししてきた感じもありますが、経営者自身が倫理感をしっかりしなければ、社会の中での「信頼」が崩壊してしまいます。
食肉加工品の偽装で警察の捜索を受けた北海道のミートホープ社と秋田の比内鶏社。どの経営者も問題が発覚した時には、「何らかのミス」を強調していましたが、結局は経営者自らが指示していたことが判りました。船場吉兆の場合も長期間に亘っており、社員が勝手にやっていたこととは思えませんね。
「吉兆」という名前で信頼を得てきた商品が偽装されていたことに、「消費者をバカにしている」「ふざけるな」という怒りがでてくるのは当然です。捜査の進展と経営者の今後の言動に注目していきたいと思います。
by shouichiro_sato | 2007-11-16 21:13 | 社会・話題 | Comments(0)