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伊勢名物・赤福

 三重県の伊勢神宮といえば、名物は「赤福」。おかげ横丁にある赤福本店で食べた「赤福餅」は実に美味しかった記憶があります。さすがは創業300年、老舗のお菓子でした。

 その赤福餅の製造日を偽装表示していたことが判明し、きょうの午前中に店舗は臨時休業。伊勢や名古屋の販売店からも「赤福」の商品が撤去され、午後には社長が記者会見して謝罪しました。赤福餅の賞味期限は夏場は2日、冬場は3日です。岐阜県に出稼ぎしていたこともあり、新鮮で風味豊かな伝統のお菓子だと自慢して、名古屋空港でお土産によく買ったものでした。ただ、賞味期限の日数が少ないことはチョッと気がかりでした。しかし冷静に考えてみると、賞味期限の幅がない生の商品を三重県や愛知県などの中部圏域であれだけ広域に販売しているのですから、保存技術を駆使して無駄のない出荷をしていたのは当然でしたね。

 赤福では30年以上前から、冷凍保存したものを解凍して包装し直した日を製造日として出荷していたとか。保存技術が発達している近年においては、何故に正直な表示(例えば、製造後に冷凍保存して○○日に解凍したものだ)をしてこなかったのでしょう。日本農林規格(JAS)法では、原材料名についても使用した重量順に表示するよう定めているにもかかわらず、赤福餅は「砂糖、小豆、もち米」とするべきところを、「小豆、もち米、砂糖」と表示して砂糖の使用量が少ないように思わせていたことも明かになりました。配送車に積んだ商品を持ち帰り、冷凍保存することは今年の1月下旬に止めていたようですが、この時期は大手菓子メーカー「不二家」の期限切れ材料の使用問題が表面化した時と一致することから、赤福も「良くないこと」と認識していたのではないかと、農林水産省ではさらに調査しているようです。

 それにしても、最近は食品の「ごまかし」が多すぎます。産地、原材料、製造日等々、どうしてこんなにも「ウソ」が多いのでしょう。「高く売れれば」「儲ければ」いい、そんな利己的な物事が蔓延ってきているのか、老舗の店舗や有名企業までが「倫理感」を失っています。今一度、ものづくりの原点に返って消費者の信頼を回復し、「赤福餅」が店頭に並ぶことを待っています。

 全国各地の名物も、この機会に「見直すことがないか」胸に手を当てて考えて見ましょう。

by shouichiro_sato | 2007-10-12 21:26 | 社会・話題 | Comments(0)  

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