安倍首相が辞意表明
2007年 09月 12日
ところが、午後1時に飛び込んできた「安倍首相辞任」のニュースにはビックリ仰天。正直なところ、「なんで今、辞任なの?」と思いました。
昨年9月26日に発足した安倍政権は、70パーセントを超える高い国民の支持率を背景に、「戦後レジーム」からの脱却を旗印に教育改革や憲法改正の手続きである国民投票法案の制定などを強引に進めました。しかし、閣僚の不透明な政治資金や事務所費問題、宙に浮いている5000万件の年金記録問題などが表面化し、支持率は急降下。
7月29日に行われた参議院議員選挙では、自民党が大敗して参議院で第一党の座を民主党に奪われ、「私と小沢さんのどちらが首相にふさわしいか」と主張してきたことから、「国民の民意」に従って退陣するものと思ったら、翌30日には「改革を止めるわけにはいかない」と続投宣言。チョッと理解できない言動でした。
そして東南アジア歴訪から帰国した後の8月27日には、内閣改造を行って挙党体制で国政の課題解決に取り組んでいく決意を表明しました。舛添厚生相の抜擢もあって支持率は若干回復したかに見えました。しかし遠藤農水相の辞任や副大臣・政務官の政治資金収支報告書の訂正が続き、世論の風当たりは厳しさを増すばかり。8月の時事通信社の世論調査では支持率が22・6%(不支持は61・0%)と、発足以来の最低を更新しています。
9月9日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議に出席した安倍首相はシドニーでの記者会見で、テロ対策特別措置法の延長問題について「海上自衛隊の給油活動の継続について、職を賭して取り組む」と発言。与野党のねじれ現象がある国会審議に捨て身の姿勢で臨むことを強調しています。
そして10日の所信表明。「美しい国づくり」という安倍さん得意のフレーズを1回だけに止めて、参院選で示された国民の声を受けて「反省」し、「覚悟」をもって引き続き改革に取り組むと述べていました。それから2日後の辞意表明です。
自民党の麻生幹事長は「10日の所信表明演説の後に、辞意を聞かされた」そうですが、こうしたことになるのであれば、参院選敗北の責任を取って辞任していたほうが良かったと思ってしまいます。まさに「政治は一寸先が闇」。今夜もテレビのニュースから目が離せません。
《 付 録 》
きょう午前、国道398号を通ったら小雨に濡れた道端のコスモスが、とても綺麗でした(羽後町上到米蒲生・今野正太郎さん宅前)
by shouichiro_sato | 2007-09-12 21:06 | 国政・時事 | Comments(0)