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1俵が「7,000円」?

 全国農業協同組合連合会(全農全国本部)は7日の理事会で、農家からコメの販売委託を受けた際の前払い金(通称・仮渡金)を、大幅に引き下げることを決めました。市場価格をより反映した方式に移行するためとはいえ、昨年のあきたこまち1等A(整粒歩合80パーセント以上)の仮渡金が1俵・60キログラム当たり12,350円だったものが、7,000円位になりそうですから、米産県の秋田としては重大な事態です。 (全農の決定を秋田魁新報は1面トップで伝えています)
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 今でさえ1等Aが設定された平成11年以降で(仮渡金が)最低の水準だというのに、これ以上減ることになれば農家経済を直撃して営農意欲を減退させるばかりか、有利な条件を探して民間の集荷業者にコメが流れていくことが目に見えています。こうなれば、全農が農家の立場にたった組織ではなくなったも同然で、コメへの依存度が高い農家は全農の販売ルートに頼らない独自のルート開拓をする必要がでてくるでしょう。

 旧経済連が全農に統合されたことで、こうした流れを容認していくとすれば、コメ主産地の農業県として、見過ごす訳には行きません。ここは、JA全農秋田の代表者たちがどういう主張をされたのか、秋田のコメ販売についてどういう考えをもっているのか、大至急、確認する必要があります。

 コメの消費量が減り、価格の予想が困難になってきているとはいえ、再生産もできない価格では日本のコメ作り農家は崩壊してしまいます。食糧の自給率もますます低下していくことでしょう。中国の富裕層に1俵当たり70,000円のコメを販売したなどと自慢しても、足元から崩れていくようでは、笑い話にもなりません。

 何でもかんでも規制緩和で、一部の経済界だけが生き残り、結局は国民が苦しんでいくような方向を正すためにも、国内での農業生産の重要性を訴えるとともに、「仮渡金引き下げ断固反対」の声を上げましょう。

by shouichiro_sato | 2007-08-08 23:55 | 産業振興 | Comments(0)  

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