偽装された「ひき肉」
2007年 06月 22日
20日付の朝日新聞がスクープしてから、同社の社長はインタビューに答えて「工場長から(肉が足りないので)豚肉を入れていいかと言われ、容認した。忙しい時には機械を洗浄しなかった。ずさんな管理で、認識が甘かった」と述べていました。しかし翌日の21日には、前日までの説明を一転させ、「7~8年前から、コストを下げるために牛肉に豚肉を混ぜるように指示していた」と、社長自らが偽装にかかわっていたことを認めています。
新聞報道では、問題発覚前(昨年2月)にも北海道や農林水産省に内部告発があったようですが、不正を暴くことはできませんでした。しかし今回はDNA鑑定によって「牛ミンチ」の原料肉の実態が判明しました。何とも憤りを感じる出来事、いや「偽装事件」です。社長の記者会見を見ても反省の表情は感じられず、「コスト削減のためには当たり前だ」と開き直っているようでした。過去にあった雪印事件や不二家騒動など、(消費者を騙してきた)企業モラルの欠如がどんな結末を招くのかわかっているはずなのに、この会社には「どこ吹く風」だったのでしょう。
現行の法律では、その目的に応じて食品衛生法やJAS法などで原材料や原産地、加工地、賞味期限などが表示されており、その内容については疑う余地などありませんでしたが、最近の出来事を見ると「本当に信用できるのか」という思いも強くなってきます。こうしたことでは国民の安全・安心を確保できませんから、加工・製造者にはこんな事件が二度と発生しないように内部監視を強化してもらいたいものです。
それにしても毎日のように、「人間の企む」いろいろな事件がありますね。
by shouichiro_sato | 2007-06-22 22:27 | 社会・話題 | Comments(0)