秋田県中小企業家同友会
2007年 05月 17日
17日午後4時30分から行なわれた記念講演の講師は、東京大学名誉教授で元日本教育学会会長の大田尭先生。『“共育”とは、どういうことか』~企業・学校・社会の全てに共通する人育ての本質を学ぶ~というテーマで80分。先生は89歳でありながら、(年齢を感じさせない)明快かつユーモアたっぷり、説得力のあるお話に引き込まれてしまいました。(写真・秋田市のシャインプラザ平安閣秋田)

「教えて育てるのではなく、一緒に変わっていく。一期一会の出会いの瞬間が人間を育てる」と話された上で、①人間には全て違いがある。違っていることを尊重しあうべきで、不完全だという認識があれば、みなで力を合わせてやろうとなる。多様性を認めることだ。 ②人間は変わりうることができる自らの力を持っている。自ら選んで自ら変わるものであり、学習権を大事しよう。学習権を守り、それに副っていくのが教育だ。 ③人間の生命はかかわりあいの中にある。人間は道具をもつことによって文化を築いてきた。世のため人のため、不変的な価値を生み出していこう・・・・と結ばれました。
講演の後はグループ討議と報告。さらに大田先生から「教育とは本来、引き出すという意味がある。仕事の区分で上下関係はあっても、人間関係とは違う。社員が生甲斐を持てるように信頼感を築こう」という助言もあり、充実した3時間でした。多種多様な企業経営者の皆さんと一緒に学習できたことに、感謝申し上げます。
by shouichiro_sato | 2007-05-17 23:45 | 産業振興 | Comments(0)