新芽、萌え出る

　大型連休の後半は小雨まじりの天気でしたが、その分周囲の山々では一斉に新芽が吹き出し、新緑の季節になりました。ようやく桜が咲いたと思ったら、あっという間にこのように変化するのですから、自然の営みには驚いてしまいます。昨日、所用があって訪ねた湯沢市秋の宮の国道沿いの山は、鮮やかな新芽の色に染まっていて「萌え出る春の息吹」を感じました。車を止めてみると、その一画にある看板（写真）には「森林は水と空気の源」とあります。思わず、「なるほど」と納得してしまいました。経済活動が優先され、一方的に森林破壊が進められてきたことの対する反省からか、このところは自然のままに復元する運動が主流になってきました。この時期の山々を見ていると、「ゆっくりでいい、このままでいい」と思えてくるから不思議です。

　ところで来年、北秋田市の「県立北欧の杜公園」で開かれる全国植樹祭の基本計画がまとまったと、ＮＨＫ秋田のニュースが伝えていました。それを見た知人曰く、「まさか、公園を作るために今まであった木々を伐採し、今度は植樹祭というので新たな木を植えるのではないでしょうね」と訊ねてきました。事実関係については承知していませんが、万が一にもそんなことがあるとすれば、人間の身勝手な政にすぎませんね。植樹をするならば先月行なわれた下浜海岸のように荒廃した森林を復元するためとか、特産の秋田杉を伐採した後の森の再生産を目指して実施したほうがいいのではないか、などと思うのですが、どうでしょう。

　さて、我家の玄関先にある八重桜もようやく咲いてくれました。（写真）

　県内の桜の名所はもう葉桜だというのに、遅れながらもこうして薄紅色の花をつけた桜を見ると、恋しさが募ってきます。毎年、雪の被害で枝折れしている小さな桜木ですが、今年も花をつけてくれて嬉しくなってしまいました。感謝、感謝です。