注目された地方選挙
2007年 04月 23日
選挙戦の最中に立候補している現職の市長が拳銃で撃たれて死亡し、補充立候補の受付が行われた長崎市。約350億円の巨額の赤字を今後18年かけて解消する計画を進める、財政再建団体の夕張市。高レベル放射性廃棄物最終処分場の候補地選定をめぐり町長が辞職し、その賛否を問うた高知県東洋町。合併後の最初の町長選挙で候補者が多く、法定得票を確保できるか心配されていた宮城県加美町。44年ぶりの首長選挙となった福島県桧枝岐村や24年ぶりの秋田県上小阿仁村など、住民の判断がどのように表れるのか、興味津々に「開票速報」を見ていました。
結果、長崎では優勢に選挙戦を進めていた市長の支持基盤がそのまま維持されず、「世襲でリーダーを選ぶべきでない」として、補充立候補の締め切り直前に届け出た元市課長の田上富久氏(50歳)が、豊富な行政経験も期待されて当選。夕張では同市出身の元会社社長・藤倉肇氏(66歳)が会社経営の実績を行政運営に活かすと訴えて当選。東洋町では反対派が当選して「候補地調査は白紙」。加美町では予想通りに再選挙が実施されるとか。桧枝岐村では告示日に立候補表明した元総務課長が元村議会議長を破り、上小阿仁村では約50年ぶりに村に帰り、一年前から草の根運動を展開していた日大教授・小林宏晨氏(69歳)が、39票の僅差で当選しています。
さらに県内では秋田市、大館市、上小阿仁村、東成瀬村の議会議員選挙も行われ、新しい議員が決まりました。いづれの選挙も激戦だったことでしょうが、当選された皆さんには届かなかった候補者に投票した有権者の気持も汲み取って、ほとんどの候補者が訴えた公約である「地域の再生や雇用の確保、少子高齢化対策」などの実現のために誠心誠意、努力してもらいたいと思います。私は、「住民にとって最も身近な立場にある市町村議員や市町村長の姿勢が、県や国の政策をも変えていくことができる存在である」と考えていますので、期待しています。
by shouichiro_sato | 2007-04-23 21:52 | 国政・時事 | Comments(0)