「憲法改正問題を考える市民集会」
2007年 04月 21日
問題提起も含めて、「憲法と私たち」のテーマで講演したのは、秋田公立美術工芸短大前学長の石川好先生。先生自身が憲法が施行された昭和22年生まれであることから、「ともに還暦になった」として、制定当時と現在では受け止め方が大きく変わってきたこと。特に「憲法の目指す崇高な精神は教育と表裏一体であったのに、教育基本法が改正されて憲法改正への動きも加速している」、と指摘。国民は納税の義務を果たしているのに、国民の権利である「参政権」、いわゆる国民の代表者を選ぶ選挙に参加していない(投票率が年々低下している)のが問題だ。主権者は国民なのに、いつの間にか政治家が主役になっているようだ・・・・と述べ、歴史を正しく認識して憲法そのものへの関心を高めるよう、話されました。

また、日本弁護士連合会憲法委員会の事務局次長・笠松健一弁護士(大阪弁護士会所属)は国民投票法案について、「発議から投票までの時間」や「最低投票率規定を設けるのか」、「一括投票か個別投票か」など、問題点が多いことを指摘し、主権者の意思を反映させるという国民投票制度の本来の目的・趣旨を活かすためにも、「さらなる慎重な審議が求められる」と述べました。
お二人のお話はとても解りやすく、「憲法は何のために、誰のためにあるのか」を改めて確認することができました。 「憲法は国民の基本的人権を保障するために、国家機関の権限行使を制限し、しばりをかけるもの」なのです。
by shouichiro_sato | 2007-04-21 21:11 | 国政・時事 | Comments(0)