龍生派いけばな展
2007年 04月 15日
ドーム劇場は天井が高くてステージが広いのですが、その会場の特色を活かした展示に、おもわず息を呑む思いでした。ステージ上の空間を大胆に使った「大作」は、出展者の皆さんが持ち寄った花材を機能的に組み合わせ、照明効果を活かしている傑作で、私には初体験の「いけばな」の世界でした。さらに、後方からのライトに映える作品や、下からの光にいけばなの世界を超えた感じがする作品。壁から突き出た円柱や四角な箱に、自由な発想で少しばかりの植物(失礼)が活けてある作品など、「植物のもつ様々な貌(かお)」を引き出した作品ばかりで、とても心豊かになる時間を過ごすことができました。
私はいけばなの世界には全くの素人ですが、日本古来の伝統を引き継ぎながらも進化しているような「古典華」、特に「立華」には引き込まれるような美しさを感じました。自身も同派の教場主として出品しており、今回の展覧会を紹介してくれた荘司生寿さん(羽後町)によると、「立華は理数系の繊細さがなければ難しい」と話していましたが、まさに自然な花材を活かしながらも経験から滲み出た美しさの法則が組み込まれているようで、最高でした。
聞くところによれば、ドーム劇場を会場にしての展覧会は6~7年にもなるとか。きょうは朝からお客さんも途切れず大盛会だったとのこと。秋田では桜の開花も足踏みをしている中で、きょうは春の訪れを感じた時間でした。龍生派の皆さんの益々のご活躍、楽しみにしています。
by shouichiro_sato | 2007-04-15 22:48 | 今日の出来事 | Comments(1)

どちらかと言えば笑顔が好きな人間ですが、人の苦しみを心にとめられ、誰とでも話し合え人を決して傷つけない、、それでいて信念の崩れない内に秘めた厳しさを持つ、佐藤正一郎の緻密さを感じてしまいます。
ブログも300号!おめでとうございます。毎日毎日大変なこと存じますが今後とも楽しみにしております。