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議員会館で光熱水費が500万円?

 きょう午後行われた参議院予算委員会の農業と食に関する集中審議で安倍首相は、野党が松岡利勝農林水産大臣の資金管理団体の光熱水費疑惑に関して罷免を要求したのに対して、拒否する姿勢を示しました。

 この問題は、松岡農相の資金管理団体「松岡利勝新世紀政経懇話会」が、衆議院第一議員会館の同氏の部屋に主たる事務所を置きながら、05年には約507万円の光熱水費を計上していたというもの。政治資金規正法による政治団体の収支報告書で明らかになりました。政治団体の多額な事務所費とともに、不透明な支出に注目が集まっています。

 そもそも同法施行規則による光熱水費とは、「電気、ガス、水道の使用料等」であり、議員会館は全館冷暖房が完備しており電気代や水道代は無料。いくら浄水器をつけた水を飲んだとしても年間約500万円とは異常です。同規則による収支報告書では人件費や事務所費、光熱水費などは経常経費として分類され、内容の記載や領収書の添付(政治活動費では5万円以上の支出には写しを提出)は不要なため、多額な経費に疑問がでてくるのは当然です。同団体は04年にも約518万円、03年にも約416万円を支出していますから、きっと恒常的に光熱水費で賄ってきたものがあるのでしょう。

 閣議後の記者会見でも一部の閣僚からは松岡農相の擁護論がありました。曰く「政治資金規正法にのっとって適切に処理しているのであれば、いいと思う」。確かにそういう見方もあるでしょうが、問題は内容です。かかっていないと思われる経費に多額の記載があるのですから。松岡農相と同じように、議員会館に主たる事務所のある菅総務大臣の政治団体の場合は、光熱水費は計上されていません。当たり前のことなのです。

 政治家に対する不信感が根強いのは、こうした不透明な「お金」の問題が絶えないからでしょう。内容の説明責任を果たさず、「法律(政治資金規正法)で求めていることを超えており、今は差し控えたい」では、納得できませんね。具体的な500万円余の光熱水費の内容を国民は知りたいのですから。9日の記者会見で松岡農相は「今、水道水を飲んでる人はほとんどいない」とも述べています。私は水道水で満足していますが、例えそうだとしても、光熱水費が無料の会館で、一日当たり1万円以上もの水を飲むことは無いでしょう。

 ただし、事実がそうした内容でないとすれば虚偽記載の疑いもあり、重大な事態です。

by shouichiro_sato | 2007-03-13 21:33 | 国政・時事 | Comments(0)  

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