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3日間漂流、無事に発見される

 宮崎県日向市漁協に所属するマグロはえ縄漁船「幸吉丸」(9・1t)が、鹿児島県種子島沖で9日午前から消息不明となり、11日朝に船尾を海面に出して沈没していた事故で、行方が分からなくなっていた船長ら3人が乗った救命ボートがきょう午前、宮崎県串間市都井岬の南南東約185kmの海上で、第10管区海上保安本部のヘリコプターに無事に発見され、正午過ぎに救助されました。

 仕事から宿舎に帰ってこのニュースを知った時には、「すごいなあ」と思わず声を出してしまいました。南の海とはいってもまだ寒い季節。船尾を上にして沈んでいる船の映像を見て、最悪の事態も想像していた自分でしたが、3人とも無事で本当に良かったと思います。地元の「宮崎日日新聞」によると、同漁協の是澤喜幸組合長は11日、「船尾部分に装備していた救命いかだがなくなり、係留ロープも切れていたのを考えると、いかだで漂流している可能性が高い」と語っていました。冷静な船長の判断や海の男達の連携で、生還できたのでしょう。ご家族や関係者の皆さんもどんなに喜んでいることか・・・。良かったですね。

 ところで、沈没した「幸吉丸」には船長と甲板員(ともに日向市)の外に、テレビ東京系列で放送予定の番組「日本の凄腕(すごうで)漁師」の取材で、製作を委託された福岡市のTVカメラマンも同乗していました。最近では青森県大間のマグロ漁など、荒海で大物を狙うドキュメンタリー番組やNHK・BSの「日本釣紀行」など、視聴者に人気のある番組も多く、今回の企画で登場するお二人も、宮崎のマグロ漁師を代表する方なのでしょう。しかし、漁の腕前もさることながら、「船長は機転が利く、判断が素晴らしかった」(漁協組合長)と言われるように、3日間漂流して無事に生還した、海に生きる男の素晴らしさも称えたいものです。必要な装備の点検や訓練、緊急時の適切な判断など、安全第一で備えていくことの重要性を教えてくれた出来事でした。

 それにしても、9日午前10時頃に衝突したとされる、「白い大型船」は許せません。「停止もせずに北東に去った」と救助された3人は話していますから、海上保安本部には早急に捜査を進め、真相を明らかにしてもらいたいと思います。 

by shouichiro_sato | 2007-02-12 20:39 | 社会・話題 | Comments(0)  

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