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「ああ上野駅」

 ♪「どこかに故郷の 香りを乗せて 入る列車の懐かしさ 上野は おいらの 心の駅だ くじけちゃならない 人生が あの日ここから 始まった」

 私の好きな歌、「ああ上野駅」(作詞・関口義明、作曲・荒井英一、唄・井沢八郎)の一節です。

 今から40年以上も前の高度経済成長期には、中学校を卒業した「金の卵」たちが集団就職列車に乗って上京していました。まだ15歳の少年少女にとって、初めて体験する東京での仕事や暮らしは、「寂しかったり、辛かったり」の毎日だったのでしょう。故郷恋しさに、上野駅で列車を眺めている若者達もいたといいます。そんな彼らを励ましてきた応援歌が、昭和39年に大ヒットした「ああ上野駅」でした。

 ♪「就職列車に 揺られて着いた 遠いあの夜を 思い出す 上野は おいらの 心の駅だ 配達帰りの 自転車を 止めて聞いてる 国なまり」

 私は高校卒業後、冬期間は川崎市のアルミサッシ工場で3年ほど働いていました(出稼ぎです)から、何回も夜行列車の急行「津軽」を利用しました。混雑している車内では通路で寝ている人もいて、お酒とタバコの臭いがムンムン。湯沢の駅で乗車する時には吹雪模様でも、上野に着くと雪など全く無くて晴天の朝。ホームは東北や上信越、北海道などから働きにきたであろう人たちで、いっぱいだったことを記憶しています。

 ♪「ホームの時計を 見つめていたら 母の笑顔に なってきた 上野は おいらの 心の駅だ お店の仕事は 辛いけど 胸にゃでっかい 夢がある」

 上野駅は東京の北の玄関口でしたが、東北・上越新幹線が東京駅に直接乗り入れてから、イメージも様変わり。今では当時の「におい」も感じられないほど、近代的な駅になっています。しかし、上野駅を愛する人たちが平成15年、駅の広小路口に「ああ上野駅」の歌碑を建立し、心の駅としての記録を残してくれました。日本経済の土台を支えてきた「金の卵」世代も、間もなく社会の第一線から離れようというこの頃ですから、時の流れは早いものですね。

 その「ああ上野駅」を歌った歌手・井沢八郎さん(青森県弘前市出身)が昨夜遅く、亡くなりました。69歳。井沢さんも歌手を目指して上京した時には、上野駅に降り立った一人です。合掌。

by shouichiro_sato | 2007-01-18 18:05 | 社会・話題 | Comments(0)  

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