今年の「県内ニュース」あれこれ
2006年 12月 26日
まず、昨年末から今年にかけて雪による被害が続出しました。12月25日には羽越線で特急列車「いなほ」が猛吹雪と強風で脱線転覆し、5人の県民が犠牲になる事故が発生。新年になってからは、湯沢市の泥湯温泉駐車場近くで東京の家族が有害ガスの中毒で死亡。仙北市の乳頭温泉郷でも「雪崩」によって作業員が亡くなりました。また、秋田市など県央部では1月初めに大雪が降り交通機関が全面運休したほか、農業ハウスなども被害を受けるなど、市民生活に大きな影響がありました。
ようやく雪解けが進んだと思ったら、県内はもとより全国に注目される事件が発生。「藤里町の連続児童殺害事件」には、同じ県民として大きなショックを受けました。そして秋には、「大仙市の保育園児殺害事件」と続き、母親が自分の子を殺めるという出来事に驚愕しました。と同時に、地方の身近な町で隣近所のコミュニケーションや福祉の手も届かず、凶悪な事件が起きてしまったことについて、「何ともやりきれない」複雑な想いも残っています。
しかし、明るいニュースもありました。やっぱり「TDK野球部」の都市対抗野球大会優勝が一番でしょう。快進撃を続けるTDKの活躍に、私も決勝戦の当日は黙っていられずに上京し、東京ドームで優勝の瞬間の感動を味わってきました。さらに、秋田市出身の小松由佳さんが世界第2の高峰「K2」登頂に日本人女性で初めて成功し、TDKと一緒に「県民栄誉賞」を受賞。県民の一人として県庁第2庁舎で開かれた表彰式に参加しましたが、TDK野球部の船木監督と小松さんの報告を聞いて、「やればできる」という力(エネルギー)をいただいてきました。来年の秋田国体を前にして、スポーツ選手の活躍は嬉しい限りです。
県政では県議会の焦点になっていた県住宅供給公社「南ヶ丘ニュータウン」の救済策について、結局は県当局の提案どおりに「県営住宅」と「こども総合支援エリア」計画が認められ、失政の責任問題は曖昧なまま。地方交付税の削減や県債残高の増加により財政運営も窮迫し、「子育て・教育支援」の名目で高校統合や老朽校舎整備のための「新たな県民負担(新税構想)」が出てくる始末です。県民が注目する施策も聞かれず、人口減少率も全国のワーストワン。地方政治の場では景気回復の実感も無く、「格差拡大」ばかりを感じる年でした。
寺田知事は25日に行われた今年最後の定例記者会見で、「来年は『望』の一年にしたい」と述べていますが、私も県民の「望」がかなう年になってほしいと思います。何といっても、秋田の未来を背負って立つ若い人たちに仕事を提供することです。「産業振興による秋田の自立」を進めなければなりません。「元気のある地方」は地場産業などの経済活動が活発ですから、県民の英知を結集して頑張りましょう。そんな年にしたいものです。
by shouichiro_sato | 2006-12-26 22:02 | 社会・話題 | Comments(0)