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注目される新しい動き

 羽後町から秋田市に向かう最短ルート「広域農道」(通称・グリーンロード)を走っていて、大仙市協和小種地区にいつも気なっている建設中の施設がありました。それは、今春完成した「穀類乾燥調整施設・たねっこライスセンター」です。同地域では大規模な水田の基盤整備の後に大豆の集団栽培も実施されていましたから、どんな結果になったのか注目していました。

 25日付の秋田魁新報は、このほど小種地区のほぼ全域を網羅する農事組合法人「たねっこ」(工藤修代表理事、組合員124戸)の、「稔りの集い」が行われ、初年度の生産活動を振り返り、更なる飛躍を誓ったことを紹介しています。それによると、水田面積は何と260ヘクタールでコメと転作作物の無臭大豆「すずさやか」に取り組んだほか、ブロッコリーの試作も行ったとのこと。工藤代表は挨拶で「初年度だったが、コメも大豆も予想以上の収穫があり、ライスセンターの稼働率も100パーセントを超えた」と述べています。先ずは上々のスタートで、本当に良かったと思います。

 米価が低迷する中で生産調整も強化され、国の農政も大規模な認定農業者や集落営農へ支援が集中されようとしている時、まさにモデルケースとして関心が高まる取り組みですから、同法人の今後の発展を期待したいものです。以前から小種地区には「市民農園」が開設されたりして、県内でも先駆的な地域づくりをしていますので、今後が楽しみです。

 同紙の経済面には、秋田銀行が農林漁業金融公庫、JAかづの(鹿角市)とともに、抗生物質を使用しないで飼育している人気銘柄「桃豚」を生産する、ポークランドグループ(小坂町)の「ファームランド」(同)に、来年9月までに総額30億円を協調融資すると発表したことが掲載されています。今年4月に設立された「ファームランド」は「桃豚」の需要増に対応するために現在、豚舎9棟とふん尿処理施設3棟を建設中。同銀行や三者は経営や販売面での支援も協調して行うといいます。金融機関が農業事業に対して総合支援を共同で行うのは全国でも初めて。「農業県秋田」の強力なパートナーになることを期待しましょう。

 農家はもちろんですが、地域や関係者の英知を絞れば、農業も様々な展開が出来ることを教えてくれる新しい動きです。

by shouichiro_sato | 2006-11-28 18:04 | 産業振興 | Comments(0)  

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