県内のJAがコメ農家に前払い金として支払う24年産米の「概算金」の目安がきょう示され、主力の「あきたこまち」は一等米60㌔当り1万6800円、県の新ブランド米「サキホコレ」は1万9500円となり、いずれも前年より4700円引き上げられました。上げ幅も過去最大となり、あきたこまちは過去10年で最も高い金額となっています。
背景には低米価の中で肥料や生産資材などの価格高騰が続き、生産現場の農家からは「今の米価では再生産はできない」などと悲鳴が上がっていること。需要が落ち込んでいると言われながら、店頭ではコメが不足しているなど市場には品薄感があること。民間のコメ集荷業者が2万円程の高値で買いあさっていること・・・などがあります。すでに全国各地のJAでも、24年産米の大幅な引き上げを決めていました。
昨年のあきたこまちの概算金は1万2100円で、過去9年間を見ると最低は1万200円(15年産)最高は1万3300円(19年産)、平均すると1万1800円余と低い水準で推移してきました。
全農あきた運営委員会の小松忠彦会長は記者会見で、「生産コストの上昇に概算金が追い付いていなかった。これでは生産意欲がなくなる。(消費者には)これからの食を守っていくため、この価格を受け止めてもらいたい」と話しています。