最低賃金

　秋田地方最低賃金審議会（長岐和行会長）はきょう、本県の最低賃金を現行の時給８９７円から５４円引き上げ、９５１円とするよう秋田労働局の山本博之局長に答申しました。国の中央最低賃金審議会が示していた引き上げの目安額５０円に、４円上乗せしており、引き上げ幅は昨年の４４円に続いて過去最大となっています。

　同審議会では、労働者、使用者、大学教授や弁護士による公益代表のそれぞれ３人づつ、計９人で構成される専門部会が先月２９日から議論を重ねてきました。労働者側は賃上げの流れが広がっており、首都圏との格差是正のためには９６４円以上が必要と主張。使用者側は人件費急増による倒産が懸念されるとして９２５円を上限とするよう求めていました。

　しかし、両者の溝は埋まらず、全会一致とはならなかったため、公益代表が「地域経済の活性化を図り労働力を確保していくためには、目安に上乗せした金額で改定すべきだ」として、５４円の引き上げ額を提示したとのこと。今回の改定で、県内では約３万９千人以上の賃金が上がる見込で、早ければ１０月１日から適用されます。