「秋田米」を高値で売りましょう
2006年 10月 15日
米価の低迷が続いている今日、全農秋田県本部が農家から買い入れる平成18年産米の仮渡金(概算金)は、「あきたこまち(1等A)」で60㎏当り12,350円。昨年よりも350円も少なくなり、平成になってからは最も低い金額です。即ち、身近にある地元の農協に出荷すれば30㎏の1袋が6,175円というのに、産地直送の新米(勿論、精米している米でしょう)は、その倍以上の値段で取引されているのです。何故そうしたことになるのか。須田商事の米作りへのこだわり、研究開発や販売戦略、消費者の信頼を得てきた今日までの努力に敬意を表しながらも、系統組織の米作りに物足りなさを感じてしまいました。
米の消費量が激減しているといっても、新潟県魚沼地方の「コシヒカリ」は高値で売買されています。一方で、北海道産の「きらら」は値段は安いものの取引が活発です。どういう訳か「あきたこまち」は、上場しても買い手がつかなかったり、このところ苦戦の連続です。この現象をどう見るべきか。米どころを自負してきた秋田県としては、秋田米の生産と販売戦略について、抜本的な見直しを考える必要があるのではないか。「あきたこまち」の作付け比率を少なくするなどといった対処療法では、農家の所得を確保するという命題にはほど遠いように思えてなりません。
県内で展開されている農家自身の自主的な取り組みでは、同じ秋田米が高値で販売されている現実を素直に受け止め、日本の食糧供給基地を標榜する米作県として、「秋田米」を高値で販売し、農家の所得を増加させる方法はないものか。「横並び主義」から脱却して、「高く売れるものは高く売る」戦略を導入した方が、秋田県の米の価値を高めるのではないか。そう思った新聞広告でした。
by shouichiro_sato | 2006-10-15 23:57 | 産業振興 | Comments(0)