自民党総裁選に思うこと
2006年 09月 20日
その分、当事者が言うほどには選挙戦の盛り上がりもなく、国民の関心は高まらなかったと思います。「美しい国日本をつくろう」という公約も曖昧であり、「小泉改革の火を消さずに受け継ぐ」とすれば、内政の重要課題となってきた財政再建と格差社会の解消や、アジア外交の再構築も先行き不透明です。さらに自民党内には、人気先行の勝ち馬に乗る現象が起きてしまったようで、消化試合と揶揄されるような「物足りなさ」も残った感じがします。
20日の秋田魁新報は社説で、「安倍政権は来年夏の参議院選挙を待つことなく、なるべく早い時期に衆議院解散・総選挙を行い、民意を問い直すべきではないか。それが憲政の常道であり、高い人気が本物かどうかの裏付けになる」として、人気より政策で国民の審判を受けるべきだと、大胆に提言しています。昨年秋の衆院選で圧勝した自民党にとっては、解散など毛頭考えられないことでしょうが、安倍政権が国会審議で多数の論理を振りかざし、教育基本法や憲法改正などの重要課題で「タカ派的スタンス」を強調することになれば、世論の動向はわかりません。新総裁の記者会見を聞いて、一抹の不安も覚えました。
秋田県の党員・党友票は、安倍氏4票、麻生氏1票。二田・御法川両衆議院議員は安倍氏に、金田参議院議員が麻生氏に投票しています。安倍氏優勢といわれる中で、地域間格差の是正と地方重視を強調した麻生氏に対する期待の声があることを、安倍政権はしっかり受け止めてほしいと思います。尚、私はどの政党にも所属していないために総裁選の有権者ではありませんが、地方自治の一端を担ってきたものとして、麻生氏の主張に共鳴するものがありました。
by shouichiro_sato | 2006-09-20 22:33 | 国政・時事 | Comments(0)