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秋田県民俗芸能大会

 第30回「秋田県民俗芸能大会」が16日午後、横手市増田ふれあいプラザ(旧増田町)で開かれました。同大会は、県内に伝承されている民俗芸能を広く一般に公開し、これらの鑑賞を通して理解と認識を深めてもらうと同時に、無形民俗文化財の保存と伝承、上演芸能の記録作成のため、県教育委員会が主催して毎年開催されています。

 30回の記念大会となった今年は、国指定重要無形民俗文化財の「保呂羽山の霜月神楽(横手市大森)」「毛馬内の盆踊(鹿角市)」「男鹿のナマハゲ(男鹿市)」「おやま囃子(仙北市角館町)」。県指定重要無形民俗文化財の「藤琴(上若)豊作踊(藤里町)」「一日市盆踊(八郎潟町)」「仙道番楽(羽後町)」。それに地元の「八木番楽」の8団体が出演し、熱気あふれる芸能が披露されました。

 中でも神楽や番楽は数多くの演目があり、それを伝承していくには相当な練習と忍耐が必要です。大人の風格あふれる舞ばかりでなく、一生懸命に頑張る小中学生も微笑ましく、将来が楽しみになりました。汗いっぱいになって勇壮に踊った駒踊りや独特の雰囲気がある二つの盆踊もなかなか体験できません。軽快なお囃子の角館のお祭りとナマハゲは、芸能と言うより秋田の文化そのもの。実に内容の充実した大会でした。

 県内には国指定が14、県指定が45もの無形民俗文化財があります。地域によっては後継者不足や衣装・道具・楽器などの老朽化で、存続が危ぶまれた時期もあったようですが、最近はふるさとの文化を大事にしようという機運が高まり、こうした伝承者が「カッコいい」存在になってきました。今後とも皆さんには、さらなる精進を期待したいと思います。

 そのためにも、このような発表の場・舞台が技術の向上に役立っていることは言うまでもありません。事実、平成元年の第13回大会で初めて披露された羽後町の「仙道番楽(団長・武田清美)」も17年目。見慣れた舞台ではありましたが、今日の演目は大人の円熟した獅子舞・鶏舞・三番叟で、それは見事な出来栄え。えこひいきと叱られるかもしれませんが、「芸能」というより「芸術」の領域でした。

by shouichiro_sato | 2006-09-16 20:39 | 秋田県 | Comments(0)  

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