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「アメリカ 9・11」から5年

 ちょうど5年前の9月11日(火)。私は9月定例町議会2日目の本会議(総括質疑)を終え、夜は土地改良区の合併についての懇談会がありました。10時前には帰宅して日課にしている「10時のNHKニュース」を見ていたら、ニューヨークのマンハッタンにある世界貿易センタービル(通称ツイン・タワー、110階建て・高さ420m)から大きな黒煙が上がっています。そうしているところへ、もう一つの建物に飛行機が突っ込んでくるのが見えました。「一体何が起こったんだろう」と、テレビに釘付け。それは世界を震撼させた、かつて類の無い大規模な同時多発テロの始まりでした。

 その年(2001年)は、町でも21世紀を輝かしい年で迎えようと、町内の全ての小中学生や各種団体の人たち2500人余りが参加する、音楽と伝統芸能の大イベント「シアターピース2001 羽後町賛歌」が9月1日に開催され、地球全体が平和な社会になりつつあると喜んでいた矢先のことでした。以来、夢から覚めて現実に戻ったように、「テロとの戦い」が世界の至上命題となり、アメリカはテロの首謀者を匿っているとしてアフガニスタンを攻撃。そして「大量破壊兵器」を隠しているとの理由でイラクへの戦争を始め、「日米同盟」を外交の主軸とする小泉首相も、「非戦闘地域への国際支援活動」で、自衛隊を派遣しました。

 それから5年。イラクのフセイン大統領は拘束されましたが、同国に大量破壊兵器は存在しなかったために、米国などが主張した戦争の大義はもろくも崩壊し、いまだに中東の政情は不安定な状態。むしろ、テロの破壊活動は世界中に拡散してきています。結果として、この戦争にどういう成果があり、何を失ったのかが曖昧なままに、世界中で人々への監視活動だけが強化されている世の中になってしまいました。「夢のある21世紀」どころか、世界全体の関係がますます複雑になり、テロの脅威は拡大し、様々な対立や格差を生んでいる状況です。

 残念なことに、「富める国・貧しい国」「人種・宗教」など、島国・日本にいては想像もつかない課題が地球上には存在し続けます。そうした中で平和憲法を堅持し、資源に乏しいながらも著しく経済発展してきた我が国が、これからの世界平和に果たすべき役割は何か。ちょうど小泉・自民党総裁(首相)も任期満了ですから、新しいリーダーがこれからの日本外交の舵をどう取るのか、凝視していきたいと思います。

by shouichiro_sato | 2006-09-11 23:15 | 国政・時事 | Comments(0)  

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