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知事選を総括 ④

 現職による「県政の継続」か。それとも新人による「県政の刷新」か。

 村岡氏は135万人もあった秋田県の人口が95万人にまで激減していること、県民所得が東北最下位となっている状況などから、「何としてでも歯止めをかけなければならない」と強調し、「停滞している秋田から躍進する秋田に転換しよう」と訴えます。支援する県議もマイクを握り、「新しい秋田は新しい知事のもとで創ろう」と声を張り上げました。

 組織的な後ろ盾がない村岡陣営にとって、街頭演説とともに選挙の法定ビラ(4万枚)や政見放送、確認団体によるビラ(枚数に制限なし)などにより候補者の政策や意気込み、行動力を伝え、知事の交代を期待する声を大きくすることが必要です。「新しい知事を誕生させよう」という風が、県内各地で吹いてくるようにしなければなりません。

 実際、選挙戦中盤の能代市や大館市などの街頭演説には日増しに参加者が多くなり、会場も熱気ムンムン、盛り上がっています。厚紙で作られたパンフレットを振って「村岡知事の誕生にガンバロー」と、皆で風をおこす行動も頻繁に行われるようになってきました。

 ただ、そうした街頭演説が設定された場所は一日に10ヶ所程度にとどまり、テレビなどで紹介されることもありません。マスコミの報道は(当然のことですが)各候補者を公平に取り上げており、取材で「勢いがでてきましたネ」などと話していても、それがそのまま伝えられるわけではありません。秋田県は25市町村、面積も全国で6番目と広大で、有権者の皆さんにどこまで風が届くのか・・・。選挙カーは連日、猛スピード?で県内を巡回しなければならず、申し訳ない気持ちになりました。

 一方、有権者の3分の1が居住する秋田市は、大票田です。国、県、市の各選挙は同じ選挙区になっているものの、時の政治課題や状況によって結果が大きく違ってきます。政権交代やイージス・アショア配備の問題などでは、野党系候補が何度も勝利しており、「知事の交代」を訴える村岡陣営では、秋田市で風を吹かせることができれば現職に追いつけると、終盤の3日間は秋田市での運動に全力投球です。

 その秋田市。知事選のほかに県議補欠選挙、市長選、市議補欠選挙と4つの選挙が同時に行われました。その結果、市長選等が告示されてからの1週間は知事、県議、市長、市議の各候補者・各陣営が入り乱れての運動となり、知事選の話題は現職に有力新人が挑んでいる市長選に埋没しかねません。さらに、現職の知事と市長は政党や支持団体等も連携しており、組織力は強固です。

 秋田市での期日前投票の出口調査では、村岡氏には「無党派層の支持」があるとの情報もあり、通行量の多い道路沿いや交差点、大型ショッピングセンター前などで、「知事の交代のために、投票に行こう!」との呼びかけを頻繁に行っています。もちろん、投票率が上がれば新人に有利になると思っていました。

 (明日に続く)

by shouichiro_sato | 2021-04-08 18:06 | 21秋田県知事選 | Comments(0)  

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