新型コロナウイルスの影響で落ち込んでいる観光を支援する国の事業「GoToトラベル」が今月22日から始まりますが、首都圏などで感染者が再び増えていることから、地方では時期の延期や対象範囲・運用の見直しを求める声が大きくなっています。
この事業は国内の宿泊旅行や日帰りツアーの50%を国が支援するもので、その内の旅行代金割引分35%は22日から先行実施し、買い物や飲食に使える15%分のクーポンは9月以降に行うもの。国では今月の連休から利用できるように計画を前倒ししています。
ただ、観光客の往来により新型コロナウイルスの感染再拡大を招くのではないかとの心配があります。感染状況が都道府県で違うことから、「不要不急の他県への移動」を控えるように呼びかけている状況で全国一律に「GoTo」するのはどうなのか?。新型コロナが収束しつつあればいいのですが、キャンペーンの実施でかえって全国に拡大するとなれば大問題。経済対策を考えながらも、より安全で効果的な工夫をしなければなりません。
政府は16日に新型コロナ対策分科会を開き専門家の意見を聴取したのち、17日に国土交通相が具体的な対応策を表明することにしています。