新型コロナウイルス感染者が急増する事態に備え、秋田県では感染が疑われる患者を専門的に診療する「仮設診療所」を県内10ヵ所に設置することになりました。これは県医師会(小玉弘之会長)が「県内で大きなクラスターが発生したら医療危機に陥る。先手の対策を取っていきたい」と要望していたもので、必要な予算約2億円が先日開かれた県議会で可決されています。
仮設診療所は県内8つの二次医療圏に1ヶ所以上、市町村や医療機関が設置者となって5ヵ月間運用する予定。公民館などの既存施設を活用し、診療は各地の医師が輪番で行うことを想定しています。既にある帰国者・接触者外来の負担軽減に加え、地域の病院などで必要な医療が提供できなくなる「医療崩壊」を防ぐためです。
さらに、看護師などの看護職の人手不足が懸念されることから、県は離職した看護職などに対して復職を呼びかけています。新型コロナウイルス感染者の治療には多くの看護職が必要になってくるほか、今後症状の軽い人が民間の宿泊施設などで療養した場合、施設に常駐する看護職も必要です。さらに医療現場以外でも相談活動などに看護職のニーズが高まっています。離職している看護職の皆さんには、多様な勤務形態で働くことが可能ですから、是非ともご協力をお願いします。復職に関する問い合わせは、秋田県ナースセンター ☎018-832-8810まで。