自民党秋田県連が地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を巡り、河野防衛大臣に提出した要望書の全文が明らかになりました。12日に報道陣に配布した「要点」にはない、「財政・経済面への配慮」を求めたり、県議会の他会派の行動を「無責任」と批判しています。
これについて同県連副会長である県議会自民党会派の会長は、「(財政面などへの配慮は)公になることで良いことと悪いことがあるだろう」と弁解し、他会派への批判を記したのは「自分たちは責任ある立場でやってきたということを、強調したいということで書いた」とのこと。この言動には驚きました・・・・、何たる認識でしょう。
県議会の議員はそれぞれの信念に基づいて責任ある言動をしていますから、自民党会派から「無責任と言われるのは筋違い」です。防衛省が示した配備候補地とされた県内の国有地10か所のうち、「新屋演習場以外の9ヵ所の候補地の方々の心情を思うと、新屋だけを除外することはできなかった」ことから、住民等から寄せられた請願書を継続審査にしてきたと同会長は述べています。だとすれば、何故ここにきて要望書を提出したのか。さらに、県内の候補地9ヶ所を(自民党県連が)独自に調査した結果、新屋演習場は難しいとの結論に至ったというものの、他の9ヵ所への判断は示していません。これもまた、無責任な言動です。「イージス・アショアが必要であり責任ある行動をしてきた」というならば、どこの場所が配備適地なのか、独自に調査した結果を明らかにしてほしいものです。
きょうから2月県議会が始まりました。佐竹敬久知事はイージス・アショアについて「新屋への配備は無理だ」ということを政府に申し入れたと報告し、県の姿勢を明確にしました。新屋配備に反対を求める多くの請願に対して、「防衛省の調査結果を待つ」として今まで何度も継続審査にしてきた自民党や公明党等の議員がどのような主張をし、どんな判断をするのか・・・・。今議会の大きな焦点です。