地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」について、政府が秋田市の陸上自衛隊新屋演習場への配備計画を見直す方向で検討に入ったことが、今日の新聞で報じられました。共同通信が配信したものです。
当然のことながら?、菅官房長官は午前の記者会見で「現在再調査を実施中で、何らかの方針や検討の方向性を決定した事実はなく、ゼロベースで公平に見直しをする」と述べ、来年3月までの調査結果を踏まえて決定することを強調。佐竹敬久秋田県知事と穂積志秋田市長も、「防衛省からの正式な連絡はない」としています。
報道と政府の姿勢については、イージス・アショアの配備候補地に秋田県と山口県が見込まれると2年前に報じられても、防衛省は検討中だとして記事の内容を認めず、結局その通りの内容で公表したのは半年後のことでした。そんな手法からすると今回も、情報をリークしながら反応を見るという、常套手段なのかもしれません。新屋に決めている計画を見直すのですから、異例のことであり、今後の展開が注目されます。
ただ、新屋演習場が住宅密集地に近いなど、ミサイル基地を配備する場所としては不適であることは変わりありませんから、今回の報道に右往左往することなく、知事も市長も今後予定されている防衛大臣との面会の際は、「新屋への配備は難しい。住民の理解も得られず、受け入れられない」と、はっきり主張しなければなりません。