秋田県奥羽・羽越新幹線整備促進期成同盟会(会長・佐竹敬久知事)の総会が開かれ、両新幹線の早期整備に向けて、国への要望活動や県民への啓蒙活動に力を入れることを確認しました。両新幹線は1973年に国の基本計画に盛り込まれたものの、着工の見通しは立っていません。
シンポジュームの講師は京都大学名誉教授で富山大学副学長の中川大氏。中川氏は「新幹線を核とした地方公共交通網再構築の必要性」と題して講演し、地方における公共交通変革は急務であり、大きな発想転換と政策転換が必要だと強調。「以前は最も進んでいると考えられていた日本の公共交通は、ここ数十年間は停滞しており、欧州や中国に遅れを取っている。核となるべき新幹線の地方展開が著しく遅れていることが要因の一つだ」として、国の責任で基本計画の速やかな実施を求めました。
また、高速鉄道整備に対するマスコミによる恣意的な風評流布を検証し、正確な評価を確立する必要があるとも述べています。