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寺の境内で「西馬音内盆踊り」

 私は秋田魁新報夕刊に、毎月第2・第4金曜日に掲載される「石川好の『眼』と『芽』」の大ファンです。石川さんは秋田公立美術工芸短大学長ですが、本職の作家としての豊富な知識で、秋田県民に示唆に富んだ提言をされるなど、今や秋田県を代表する顔(本当は東京都の出身なのですが)と言っていいほどの存在。毎回どんな話題が登場するのか楽しみにしています。

 先週は「秋田夏祭り改造私案」。「秋田に来て5年半の間に県内各地のお祭りを見学したが、秋田は祭りの宝庫だと思う半面、その運営やプロデュース力においていくつも改良の余地がある」として、秋田に観光客が一番多くやってくる竿灯祭りの機会に、県内の多くの祭りを紹介する場を設けることを提案されていました。さらに、西馬音内盆踊りについても、狭い路地に拘らず、一日ぐらいは会場を移し、誰一人いない田圃の畦道で、松明の明かりを頼りに踊っている盆踊りにしたらどうだろう、とも提言されています。「伝統を重んじることは大切だが、ちょっとした工夫をすれば、秋田の祭りは観光客の拡大に大きく貢献するだろう」という視点は、祭りの当事者には気がつかない部分です。

 「文化」と「交流」がこれからのキーワードだとすれば、祭りも貴重な地域の資源。さまざまな創意工夫があってしかるべきです。そう思っていたところに、興味をそそる案内が届きました。西馬音内盆踊りの起源とも言われる、西馬音内城主・小野寺氏の悲運の終焉から今年で405年。菩提寺である西蔵寺(羽後町西馬音内堀回)の境内で、8月19日(土)午後7時から、西馬音内盆踊りや元城獅子舞などが披露されるというのです。境内にある全ての墓石にはローソクを燈し、落城した城主や地域の先祖を慰霊しようと、堀回コミュニテー推進委員会が準備をしています。

 西馬音内盆踊りは8月16日~18日の3日間、羽後町の中心部にある本町通りで行われますが、戦前までは20日までの5日間だったり、また古くは、寺の境内で踊られたとの歴史もあります。流麗で優雅な踊りは妖しいまでの雰囲気を醸し出し、最近では秋田を代表する盆踊りとして、県内外はもとより国際交流にも務めるなど、日本の文化の紹介に貢献しています。そうした中で、あえて故郷に拘った今回の試み。西馬音内盆踊りにとっては新たな歴史の始まりになりそうです。

by shouichiro_sato | 2006-07-18 22:46 | 羽後町 | Comments(0)  

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