NHK教育TV「未来人」を見ました
2006年 07月 15日
毎年6月に札幌で行われる「YOSAKOI ~ 」は、今では踊る人4万5千人(350団体)。観客は200万人。経済効果は230億円という、地域活性化イベントの成功モデルとなっている存在です。祭りのきっかけは、当時、北海道大学2年生だった長谷川さんが高知県の「よさこい鳴子踊り」に感激し、札幌でもやってみようと市内の大学生に呼びかけたのが始まりとか。最初は市の補助金や企業の協賛金で運営していましたが、その後は不況の嵐にもまれて二千万円の赤字を抱える財政難も経験したとか。しかし、国内外の祭りから市民を巻き込むアイデアや経営手法を学んで困難を克服し、今や北海道の初夏の文化と言われるまでに成長しています。
世界に名高い「リオのカーニバル」を実際に体験して、市民が運営に参加することで実行委員会そのものは小規模でも祭りが出来ること。秋田の竿灯祭からは市民の協力でトイレ問題を解決していること(札幌ではトイレボランテアがいるのです)。クレームを成功のノーハウに変えて自信をつけてきたことなど、実践者だらこそ語れるお話に、思わずテレビの前で身を乗り出してしまいました。
道内180ある市町村のうち160の自治体から参加しており、過疎で悩む地域が祭りで輝いてきた(祭りが縁で結婚された人もいます)と言いますから、各地域に活気を与えていることも事実です。そして今では、長谷川さんの指導のもと、秋田を始め国内各地に同じような祭りが誕生しています。「YOSAKOI ~ から新しい文化を創造し、さらには音楽や振付け、衣装の職業人もつくっていきたい」と語る長谷川さんに、(自称)仕掛け人の私も共感した次第です。
by shouichiro_sato | 2006-07-15 00:03 | 社会・話題 | Comments(1)