多発する事件に思う
2006年 06月 06日
一方、時代の寵児のようにもてはやされた投資会社「村上フアンド」の46歳の代表が昨日、東京地検特捜部に証券取引法違反(インサイダー取引)の疑いで逮捕されました。逮捕前には異例の記者会見を行い、「聞いちゃった」「儲け過ぎたから嫌われているんでしょ」などと、いつもの冗舌でまくし立てていましたが、ライブドアのホリエモンより悪質な行為だという声もあり、今後の捜査の行方が注目されます。
先頃は山形県の農村で、早朝に隣家へ押し入った殺傷事件がありましたが、隣近所でも信頼関係が損なわれてきたり、ヒルズ族に代表される「濡れ手に粟」の金儲けがもてはやされたり、何ともおかしな世の中になってきた感じがします。情報化の進歩や高速交通体系の整備は、事件・事故をも一緒に全国に拡散し、これには地域差がない時代になりました。「所得が低くても人間関係を大切にし、少しは不便でも豊かな自然環境を活かして頑張っていこう」と格差社会を乗り切る策を思考しているときに、何とも皮肉な事件が多発しているものです。
もう一度、社会生活のルールや経済活動の倫理が尊重されるように努める必要があります。「道徳」とか「倫理」という言葉を使うことが躊躇されるのも変ですが、このままでは大切なものがヒラヒラ落ちていくようで心配です。
by shouichiro_sato | 2006-06-06 16:39 | 社会・話題 | Comments(0)