簡易宿泊所
2015年 05月 19日
簡易宿泊所は日雇い労務者の一時的な宿舎でしたが、今では生活保護を受ける高齢者の生活の場に様変わりしており、10年以上の長期滞在者も多いとか。川崎市の現場一帯も、古い木造の宿泊所が多くあり、そのほとんどが3畳程度の狭い居室が密集する構造で、安全とはほど遠い状況のようです。
さらに、火事が起きた宿泊所は(建築基準法では)木造2階建てと申請しながら、(旅館業法に基づく許可申請では)3階構造になっていたこと。延べ床面が6000平方m以下であり、スプリンクラーの設置義務の無い施設であったことなど、問題が明らかになっています。
ところで、簡易宿泊所の多い東京都台東区の通称・山谷(さんや)でも、宿泊所で暮らす約3700人の内、8割が生活保護受給者(城北労働・福祉センターの調査)であり、高齢化した路上生活者が簡易宿泊所に入るケースも増えているとのこと。
旅行者に低額で場所を提供する宿泊所と、生活困窮者の暮らしの場が一緒になっているのも問題です。日本の社会には、まだまだ厳しい暮らしが潜在しています。
by shouichiro_sato | 2015-05-19 23:08 | 事件・事故 | Comments(0)