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「北前船コリドール 経済・文化フオーラム」に参加

 16日午後6時から秋田市の県民会館大ホールにおいて、「北前船コリドール 経済・文化フオーラム」が開催されました。北前船コリドール(回廊)構想を推進している秋田公立美術工芸短期大学学長・作家の石川好先生らが呼びかけたもので、1400人もの参加者で会場は熱気ムンムン。夕食も忘れる程の充実した2時間半でした。

 北前船と呼ばれる海上ネットワークができた頃の日本海側の諸都市は、日本経済の中心として歴史に名を残していますが、今は少子高齢化と産業の低迷に悩んでいる地域です。この地域の再生のために庄内地方から男鹿半島にいたる海岸線の市町村を一つのコリドールと考え、県の違いを越えて連携し、北日本復活ののろしを上げようというのです。フオーラムでは東京大学大学院経済学研究科の伊藤元重教授や㈱パソナ代表取締役・南部靖之氏、㈱ANA総合研究所代表・浜田健一郎氏、東北公益文化大学の高橋英彦教授、それに建築家で東京大学特別栄誉教授の安藤忠雄氏らが当地方についての率直な意見を開陳されました。

 講演や討論で強調されることは、やっぱり地方の「自立」。「地域が生き残るためには人と違ったことをやる独自性が大切。これからは地域性や歴史、文化を活かした産業が伸びてくる」「企業誘致より人材誘致を」「観光客をリピーターにするのは人との出会いだ」「大分県湯布院のような地域イメージをつくろう」「人口3千人の交通が不便な瀬戸内のゴミの島が、年間15万人の観光客を迎える島になった。島全体を現代美術の館にしたいという篤志家の夢が実現した」など、これからの地域づくりの方向を示唆するお話がいっぱいありました。

 そうした話を聞いていて、私は20年前の同じような光景を思い出しました。場所も同じく県民会館です。大分県で始まった一村一品運動をきっかけにして「地域おこし」の取り組みが注目され、県町村会などが主催して「秋田をおこすシンポジューム」が開催されたのです。当時の高田秋田市長いわく「空前にして絶後」の催しでした。2日間の日程に延べ4千人の県民が参加しました。秋田魁新報は特集紙面を、NHK秋田放送局は朝から夜までの特別番組を企画したことを覚えています。    

 ・・・・・・・それから20年余。積極的に実践したところと無関心な地域との格差が県内にも出てきています。人材もしかり。やはりここは「口先よりも行動」でフオーラムの成果を出しましょう。 

by shouichiro_sato | 2006-05-17 16:02 | 産業振興 | Comments(1)

 

Commented by 門間幸子 at 2006-05-18 23:18
 私も参加しました。人材の誘致をと言う意見に共感。パネラーには秋田県で育った人がいたんだろうか。南部氏の話がもっと聞きたかった。秋田にぜひ誘致したい人です。彼は、企業を誘致するより、人材を誘致する必要性を話しました。私なら、彼を誘いたい。地下に田園を作った人だ。米、トマト、ひまわり、メロン・・・彼の発想を秋田県の農業にいかせば、私が考えている農業の工業化、すなわち、工場で農作物を生産、収穫する。若者は工場勤務で農業をする。雇用が促進される。高齢者は日の当たる田畑で今まで通り農業をする。秋田県の未来は農業が鍵を握っていると考える。ナチュラルな農業とハイテクな農業を実践する農業都市『秋田県』にできないだろうか・・・。 他の先生方の話もまったく同感で、行政の会議で私も訴えてきたが、真剣に考えてはくれなかった。「門間幸子」ではだめなのです。同じことを言っても、肩書きが無ければ、発言しても通らないことが多いのです。これが、現実です。『話しの内容より』より、『誰が話したか』のほうが秋田県民には重要なようです。この県民性を打破しない限り、秋田県の発展は無理だとも思うのです。
 

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