「北前船コリドール 経済・文化フオーラム」に参加
2006年 05月 17日
北前船と呼ばれる海上ネットワークができた頃の日本海側の諸都市は、日本経済の中心として歴史に名を残していますが、今は少子高齢化と産業の低迷に悩んでいる地域です。この地域の再生のために庄内地方から男鹿半島にいたる海岸線の市町村を一つのコリドールと考え、県の違いを越えて連携し、北日本復活ののろしを上げようというのです。フオーラムでは東京大学大学院経済学研究科の伊藤元重教授や㈱パソナ代表取締役・南部靖之氏、㈱ANA総合研究所代表・浜田健一郎氏、東北公益文化大学の高橋英彦教授、それに建築家で東京大学特別栄誉教授の安藤忠雄氏らが当地方についての率直な意見を開陳されました。
講演や討論で強調されることは、やっぱり地方の「自立」。「地域が生き残るためには人と違ったことをやる独自性が大切。これからは地域性や歴史、文化を活かした産業が伸びてくる」「企業誘致より人材誘致を」「観光客をリピーターにするのは人との出会いだ」「大分県湯布院のような地域イメージをつくろう」「人口3千人の交通が不便な瀬戸内のゴミの島が、年間15万人の観光客を迎える島になった。島全体を現代美術の館にしたいという篤志家の夢が実現した」など、これからの地域づくりの方向を示唆するお話がいっぱいありました。
そうした話を聞いていて、私は20年前の同じような光景を思い出しました。場所も同じく県民会館です。大分県で始まった一村一品運動をきっかけにして「地域おこし」の取り組みが注目され、県町村会などが主催して「秋田をおこすシンポジューム」が開催されたのです。当時の高田秋田市長いわく「空前にして絶後」の催しでした。2日間の日程に延べ4千人の県民が参加しました。秋田魁新報は特集紙面を、NHK秋田放送局は朝から夜までの特別番組を企画したことを覚えています。
・・・・・・・それから20年余。積極的に実践したところと無関心な地域との格差が県内にも出てきています。人材もしかり。やはりここは「口先よりも行動」でフオーラムの成果を出しましょう。
by shouichiro_sato | 2006-05-17 16:02 | 産業振興 | Comments(1)
