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職員互助会

 財団法人秋田県市町村職員互助会が4月11日までに、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けました。負債総額は100億6790万円で、県内では秋木工業(秋田市、1982年に倒産。負債総額は140億円)に次ぐ、過去2番目の大規模な経営破たんです。

 1973年に設立された同互助会は、県内の市町村などで働く職員の相互援助を目的にする団体で、会員の掛け金と市町村からの負担金(助成金)を財源に、医療費の助成や祝い金・見舞金・弔慰金の給付などの福利厚生と、退職時には掛け金を超える「退会給付金」を支払っていました。

 しかし、互助会の掛け金返還(退会給付金)について、2010年の最高裁判決で自冶体による公費の一部負担が違法とされたため、従来からの財源確保が困難になり、返還金が減少することに。そのうえ、市町村合併や行政改革で会員も減ってきたことから、脱会者が急増。事業の継続が困難になっていました。

 破産時の加入者は18市町村と事務組合など30団体で、会員は約5400人。今後は管財人の弁護士が同財団法人の資産及び債務状況を精査し、会員への弁済に当たります。

 最高裁の判決が出るまでは、公費によって支えられてきたこの種の互助会は全国にあり、公費負担がなくなる今後は、同様の事例がさらに広がることでしょう。

by shouichiro_sato | 2012-04-14 23:33 | 社会・話題 | Comments(0)

 

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